【京都】世界遺産清水寺の観光地としての魅力(電車日本一周補完の旅7日目②)

京都府

今回は世界遺産に登録されている京都の観光名所、清水寺をご紹介します。一年を通して多くの観光客が訪れる清水寺の周辺は、観光地として整備されていて、綺麗な景観を楽しむことができます。また近くには有名な寺社や鴨川や丸山公園があり、観光におすすめです。今回の散策動画では歴史を知らなくてもただ歩いているだけで楽しめる清水寺とその周辺の観光地としての魅力をお伝えしています。

かつて清水寺とその周辺は、今とはまったく違った、現在では想像できない光景が広がっていた興味深い場所ですが、清水寺の歴史については別の記事で書いているので、そちらをご覧ください。

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清水寺の魅力は観光地として整備されている参拝道

清水寺の魅力は境内の建物が素晴らしいだけでなく、その近くも観光地として整備されていて景観が素晴らしいところです。
清水寺に繋がる参詣道(みち)は石畳の道が続き、石垣や石塀があり和風建築が建ち、歴史ある京都らしさが感じられます。

ビルなどの現代の高い建物が視界に入らないだけでなく、電線が地中に埋められているので電線や電柱も目に入ることがなく、昔らしさのある趣のある街並みを歩くことができます。

食事処や甘味処、お土産屋が並び、そしていろいろな和雑貨のお店があります。
かんざしや組み紐、がま口、箸、陶磁器、傘などのお店があり、思わず立ち寄りたくなります。
二年坂は正式には二寧阪、三年坂は産寧坂といい、産寧坂は伝統的建造物群保存地区に指定されていて、歩くのを楽しめる景観が保たれています。

古い歴史をもつ古寺 清水寺

そして三年坂を上り左に曲がると、778年創建と伝わる清水寺に着きます。
今から約1250年前の奈良時代後半に創られ、霊場として多くの人々の信仰を集めてきた寺院です。

階段の左側を上り仁王門をくぐると、左に経堂、右に三重塔が目に入ります。
三重塔は国内最大級で高さが約30メートルあり、京都の街から見え古くから清水寺のシンボルとなっています。

そして本堂には有名な清水の舞台があります。

本堂の裏には縁結びの神様で知られる大国主命(おおくにぬしのみこと)をお祀りしている地主(じしゅ)神社があります。

延命の水で知られる音羽の瀧(おとわのたき)の真上に建つ奥の院は、本堂と同様に懸造りの舞台があり、舞台からは本堂と清水の舞台、そして京都の市街地が見えます。

奥の院から下りて更に奥に進むと、本堂を遠くから見れる場所があります。
階段を上り高い所に行くと子安塔(こやすのとう)があり、三重塔や経堂、本堂、舞台などの堂塔が一直線に並ぶ光景を目にすることができます。

そして入口の方に戻ると、奥の院の舞台の下にある音羽の瀧の延命の水を飲むことができ、また舞台を真下から見上げることができます。
延命の水は、延命長寿・恋愛成就・学業成就の3本に分かれていて、どれかを選ぶと御利益があるとされていますが、実は同じ水源です。

本堂から張り出した舞台は高さ約13メートル、4階建てのビルの高さに相当し、「懸造り(かけづくり)」という山や崖などに寺院を建てることができる日本古来の伝統工法で造られています。
樹齢400年余の欅が使われ木材同士が支え合う耐震性の高い構造は、見ごたえが十分にあります。
清水寺のホームページによると、現在の舞台は1633年に再建されたもので、釘を1本も使わずに建てられているのだそうです。

YouTubeでは紹介できなかった内容です。
 清水寺のHPには、懸造りについていろいろなことが書かれています。
清水寺では舞台の木材を自社で賄うために、2000年から京北町(右京区)、花背(左京区)、舞鶴市の3ヵ所の山で欅を育てています。あと少しで樹齢20年になります。現在、欅に限らず木材の不足は寺社の改修・再建に大きな心配の種となっていますが、それを解決するために、遅れながらも建築材の育成に着手しています。
 欅材の耐久年数は樹齢の倍程度らしく、現在の本堂は寛永6年(1629)の大火災で焼失した後に再建されたものなので、建材としてあと400年持つのだそうです。ですので、今育てている若木が400年後の大改修に使われる予定となっています。
 また懸造りと呼ばれるこの伝統工法は、格子状に組まれた木材同士が支え合い、衝撃を分散することで通常、建築が困難な崖などでも耐震性の高い構造をつくり上げることを可能にしているのだそうです。
 釘が一本も使われていないのが凄いところです。
 よく目を凝らすと、柱と柱を組んだ所に傘のようなものが付けられています。これは雨が当たり木材を腐らせるのを防いでいます。

出口の西門からの眺め。かつてはここでは日想観の信仰があり、沈む夕陽を眺めて西方極楽浄土を想う修行が行われていたといいます。別の記事で書いていますが、清水寺は観音霊場で多くの修行をする者が訪れた場所でもありました。

周辺のおすすめの名所

清水寺と二年坂三年坂は雰囲気のいい道に昔の建物が並ぶ趣のある、歩くのが楽しい場所です。
多くの観光客が訪れる人気の観光地であるのも頷けます。
せっかくなので清水寺の周辺にある観光名所も少しご紹介したいと思います。

まず清水寺の場所ですが、清水寺は京都市の東にあり、鴨川の東にあります。
清水寺自体はアクセスがそれほどよくなく、電車だと清水五条駅から25分ほど歩きます。
ですので清水寺を観光される際は、北の南禅寺の方か南の三十三間堂の方から近くにある観光名所に立ち寄りながら、京都の街をのんびり歩きながら向かうのがいいかと思います。

三年坂、二年坂を真っすぐ進んだ北の方には高台寺や八坂神社、丸山公園、知恩院、南禅寺があります。
高台寺へは歩いて12分、八坂神社や丸山公園は18分、知恩院は20分、南禅寺は43分です。

八坂神社と知恩院の間にある丸山公園は、明治時代に政府が周囲の社寺の土地を没収して設けられた場所で、歩行者専用道路があり気軽に歩くことができます。景観もいいです。

また南の京都駅の方に進むと京都国立博物館や三十三間堂があります。
どちらも清水寺から歩いて21分の距離です。
西の鴨川の方には建仁寺や六波羅蜜寺があります。
建仁寺は徒歩14分、六波羅蜜寺は15分です。

モデルコースとして参考になればと思いますが、この日は清水寺の北にある南禅寺から南に進んで清水寺に行きました。
音声解説動画で紹介しますが、南禅寺の近くには琵琶湖疏水記念館があり、明治時代に琵琶湖の水を京都の街に通した琵琶湖疏水という大事業を、無料で知ることができます。
琵琶湖疏水の遺構の蹴上インクラインの周辺は桜の名所で、春は素晴らしい光景を楽しめます。

南禅寺には琵琶湖疏水の水路閣があり、また高さ22mで日本三大門の1つに数えられる有名な三門があります。
南禅寺は鎌倉時代末期から室町時代に大きな力を持った臨済宗の京都五山の中でも更に上の別格に位置付けられた歴史のある寺院でもあります。

南禅寺から清水寺に向かう途中には丸山公園があり、法然上人ゆかりの地であり浄土宗の総本山である知恩院と、日本三大祭で知られる祇園祭で有名な八坂神社があります。

そして円山公園から二年坂に向かう途中には高台寺があります。
豊臣秀吉の正室のねねが、秀吉を弔うために創建した寺院で、開山堂や蒔絵が見どころで安土桃山文化を体感できる場所です。

時間や体力に余裕があれば南禅寺よりも更に北にある哲学の道や銀閣寺で知られる慈照寺(じしょうじ)まで足を延ばしてみるのもいいかと思います。
慈照寺は南禅寺から徒歩約40分です。

2015年8月撮影

途中にある哲学の道もいい場所です。

2015年8月撮影

清水寺と鴨川の間にある建仁寺は京都五山の第三位に位置付けられている臨済宗の寺院で、複製された風神雷神図屏風や龍の天井画を観ることができ、禅宗の文化にふれることができます。

その近くにある六波羅蜜寺は空也上人により創られた寺院で、西国三十三所(さいこくさんじゅうさんしょ)の17番札所の霊場です。この時は東京国立博物館に貸し出されていたので残念ながら見れませんでしたが、空也上人像や平清盛像を保管・展示している寺院です。

そしてその南の京都駅の方には京都国立博物館や三十三間堂があります。
三十三間堂では1000体の等身大の千手観音立像が並ぶ圧巻の光景を目にすることができます。
京都国立博物館の北には豊国神社があり、近くには大坂の陣の口実となった方広寺の鐘があります。
かつて奈良の東大寺よりも大きい日本一の大仏があった方広寺大仏殿跡やその遺構の大きな石垣もあります。

ちなみに、2015年の夏に電車日本一周をした時は三十三間堂から京都国立博物館、清水寺、建仁寺、高台寺、知恩院、銀閣寺へと歩きましたが、ただただ大変だっただけなのでおすすめできません。
欲張っていろいろな場所に行くよりも、一つの場所をゆっくり観て回った方がいい思い出になるかと思います。

2015年の旅はこちらをどうぞ↓

【旅12日目】前半 京都東エリアの観光名所を歩く 三十三間堂と清水寺へ | 綴る旅 (tsuzuritabi.com)

【旅12日目】後半 京都東エリアの観光名所を歩く 高台寺・建仁寺・南禅寺へ | 綴る旅 (tsuzuritabi.com)

ついでに、他の京都の旅も参考までにどうぞ↓

【旅13日目】前半 京都西エリアの観光名所を歩く 金閣寺・竜安寺へ | 綴る旅 (tsuzuritabi.com)

【旅13日目】後半 京都西エリアの観光名所を歩く 嵯峨の竹林・祇王寺へ | 綴る旅 (tsuzuritabi.com)

【旅14日目】京都稲荷伏見大社と二条城、兵庫の姫路城へ | 綴る旅 (tsuzuritabi.com)

YouTubeもどうぞ

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