2022年4月に北海道フリーパスを使って7日間、北海道を旅しました。
その5日目は旭川から赤平に行き、炭鉱遺産ガイダンスに参加しました。
今回は旭川と赤平の町を紹介します。
旭川はこんな町
旭川は北海道のほぼ中心部にある北海道第2の都市です。
東西南北に鉄道や道路が走り、空港もあり交通網が整備され、医療・福祉・教育など都市機能が充実している町です。
商業や産業も発展していて、農業も盛んでありまた道北の物流拠点であることから水産物にも恵まれています。
全国一地震発生率が低いのが魅力である反面、周りに海が無く山に囲まれた盆地で、日本で最も1年の寒暖差が大きい都市の一つでもあります。
※旭川市HP・旭川観光コンベンション協会HPより
旭川市HP:ホーム> 旭川市について> 旭川市移住情報> 旭川ってどんなまち?
一般社団法人旭川観光コンベンション協会:ホーム > よくある質問 > 旭川とはどんな街ですか。
旭川駅
6時半前の電車に乗り赤平に向かいます。
赤平駅着は8時前で、1時間20分の乗車時間です。
駅にはHOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パスの案内がありました。
HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パスは、
6日間JR北海道の特急・急行を含む電車に乗り放題で、4回まで指定席を利用でき、料金が12,000円という破格の安さのフリーパスです。
※北海道フリーパスは7日間の利用で27,430円
ただ、販売予定枚数が決まっていてそれに到達すると、発売期間中でも販売終了してしまうことがあるのと、
使用する前日までにJR北海道の駅で購入しなければならないものです。
こうした制約がありますが、それでも値段は格安でとにかくお得なので、機会があれば利用してみれば、と思います。
旭川駅→赤平駅(6:29-7:48)
赤平はこんな町、石炭関連の散策地
赤平駅に着きました。
電車の本数がないので、帰りはバスで滝川に向かいます。
赤平では炭鉱見学をしますが、それまで時間があるので周辺を散策します。
赤平は、かつて昭和の頃は炭鉱の町として栄えました。
大正7年に石炭が採掘されると次第に人々が集まり町ができ、昭和2年(1927年) に人口1万人を超え、昭和27年頃には繁栄を極め、昭和35年(1960年)に人口がピークとなり 59, 430人となりました。その後、石炭が石油にとって代わられると、衰退を余儀なくされ、 令和元年(2019年)に人口1万人を割りました。
北海道開拓の歴史を調べたら石炭が果たした役割が大きかったことを知りました。
石炭は利益が出る事業で、近代化を進める明治時代以降の日本には、重要な産業でした。
炭鉱に関する施設は電車の旅ではなかなかアクセスできません。
電車やバスの本数がなく車がないと行けない所ばかりですが、赤平は電車で何とか行け、しかもガイド付きの炭鉱見学ができるので行ってみることにしました。
駅から30分近く歩いた所に空知川露頭炭層展望広場というものがあり、こちらでは露出した石炭層を見れるとのことでしたが、あいにく遠くてよく見えませんでした。
後からクマの出没する場所と知りました。
また赤平駅の近くには北炭赤間炭鉱ズリ山があります。
ズリとは石炭の採掘時に出る不要な岩石や選炭時に出る廃石のことで、ズリ山はそれを長年集めてできたものです。197.65mの高さがあり、頂上には展望広場がありますが、時期が時期で登ることができませんでした。
赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設
そして時間になったので鉱山見学施設に行きました。
旧住友の鉱山施設です。
たまに熊の目撃情報があるようなので、行く前に市や施設に問い合わせすることをお勧めします。
炭鉄港という言葉ありますが、これは空知の石炭と室蘭の鉄鋼と小樽の港、そしてそれらを繋ぐ鉄道が北海道の近代の礎となったことを表していて、炭鉄港は日本遺産に認定されています。
さて、見学施設の赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設に入ります。
ネットで炭鉄港を調べてみると、動画付きのサイトがありました。詳しく知りたい方にお勧めです。
中には石炭や赤平に関する展示があり、10時からガイダンスをしています。このガイダンスが、実際に炭鉱で働いていた方の話が聞け、しかも90分もということで参加しました。施設の展示を観るのは無料でガイド付見学は800円です。
展示も面白かったですが、やはりガイダンスが貴重でした。
ガイダンス中は写真が撮れ、石炭のことや鉱山での作業のことをいろいろと聞くことができました。赤平が昭和どんな街だったのか聞けましたが、赤平で過ごし方の話なのでとても身近に感じました。
また鉱山での作業についても、実体験に基づいた話なのでリアルでしたし、鉱山事故や大型機械のことなど、実際に携わっていた人でないと知らない貴重な話も聞くことができました。90分間も話を聞ける機会なんてそうあるものではないので、こちらはお勧めの施設です。
石炭は現在もなお北海道に多くの埋蔵量がありますが、採掘コストがかかるので海外から安いものが輸入されています。石炭は発電、製鉄、セメント、製紙などの産業で使われていますが、どこのものも変わらないので輸入してます。
※オーストラリアをはじめインドネシア、ロシアから
石炭から水素を取り出す試みがされていて、それがコストをかけることなく実現されれば、夕張なども含む北海道の石炭が今後注目されることもあり得るという、そんな話も興味深かったです。
ちなみに、訪れた2022年4月10日はツアー客が1万人を突破した日でした。
日本の近代に興味のある人や鉱物・鉱山・石炭に興味のある人は楽しめる施設でした。
YouTubeでも紹介しているのでよろしければご覧ください。
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