人の手を加えることなく再生し続ける「鎮守の杜」に囲まれた明治神宮

東京都

2021年2月、東京の明治神宮に行きました。コロナの自粛ムードも和らぎ、外出しても人目を気にしなくていい雰囲気になったので、少し遅い初詣をかねて明治神宮に行きました。鎮守の杜に囲まれた御社殿と御神木の夫婦楠に参拝し、パワースポットでお馴染みの清正井(きよまさのいど)を見てきました。

JR山手線原宿駅から明治神宮に向かいます。

出口は西口

駅から出ると右手にすぐ明治神宮が見え、参道があります。

左はこんな感じ。左に曲がると表参道へ、右へ向かうと渋谷に行けます。

その中間に杜のカフェがあります。

境内に入ります

明治神宮
大正9年(1920年)に創建された、明治天皇と昭憲皇太后を御祭神とする神宮。総面積70万㎡という広大な敷地には、人の手をかけずとも生育し続ける人口の森「鎮守の杜」があり、都内でありながらも自然が豊かなことで知られている神社。初詣だけでも毎年300万人が訪れ、日本一参詣者の多い神社としても有名です。庭園にある清正井は都内随一のパワースポットとして、多くの人が訪れます。

今年で創建101年目となります。

一の鳥居をくぐって参道に入ります。

参道は広く、人の通りは多いです。参道が代々木駅の近くにも繋がっているので、散歩をかねて神社の境内に足を運ぶ人も少なくないのでしょう。

一の鳥居を振り返ったところ。高い木々がそびえ、自然の豊かさが分かります。

この木々は約100年前に人の手で植えられたものです。当初の計画通り樹々が生育し、明治神宮を囲むこの森は「鎮守の杜」と呼ばれ、人工的に豊かな自然環境を創出した例としても、海外からも評価されています。

車や電車の音は聞こえませんが、砂利を踏む足音が絶えず聞こえるので静かな場所ではありません。散歩するなら早朝がおすすめです。

一の鳥居をくぐって少し歩くと、右手に日本酒の酒樽、左にワインの樽が見えてきます。

日本全国の蔵元から奉納された樽

ワイン樽は、フランスのブルゴーニュ地方の生産者から奉納されたものです。明治天皇が積極的に西洋の文化を取り入れられ、ワインも飲まれたことから、ワインの樽が飾られているようです。

日本酒の樽の手前を曲がると、レストランや休憩所、売店があります。

ここでしか買えない明治神宮最中や銘菓はとの卵、御神酒が売っています。帰りに寄ろうと思ったら、すっかり忘れてしまいました…。

参道に戻り左に進むと、見えてくるのが二の鳥居(大鳥居)。

木造の明神鳥居(一般的な鳥居の形)の中では日本一の大きさです。台湾の樹齢1500年の檜が使われています。

大鳥居をくぐり突き当りの所に行く前に、参道の左に御苑入口があります。

有料(500円)ですが、ここからパワースポットで有名な清正井(きよまさのいど)に行くことができます。帰りに寄ります。

この先、ほぼ直角の道を曲がると本殿に着きます。

「ほぼ直角」というのは、この曲がり角は厳密には88度なのだとか。末広がりの八を重ねてげん担ぎがされているといわれています。

御本殿に近づいてきました。

コロナ禍で手水舎の使用は中止しており、手を洗うだけの仮設のものになっています。

ネットでは自分専用のマイ柄杓なんてものが販売されているようです。コロナの影響でこの先そういったものも広まるのでしょうか。

鳥居をくぐり中に進みます。

南神門(楼門)

拝殿の左右にそびえる大楠

右手の楠には多くの絵馬が奉納されています。

絵馬だけでなく、お手紙を書いて投函することもできます。個人的には初めて見るものです。

拝殿(外拝殿)

初詣では階段の手前までしか近づけませんが、普段なら更に御社殿に近づけます。階段を上ると写真の撮影は禁止されています。

御社殿の手前、左には夫婦楠があります。

御神木として祀られています。

戦災を免れた楠としても知られています。

今回は個人的に楠を見たかったので、初詣をかねて参拝にやって来ました。

樟脳のことを調べていたら楠の本を読むことになったのですが、日本人と楠の歴史をみてみると面白いものです。

興味のある方はこちらのサイトも見てみてください。「楠」で検索すると記事が出てきます。

西参道に繋がる門

門の扉には魔除けを意味する猪の目が各所に見られます。

ハートを逆さまにした形で、猪の目の形からきています。刀の鍔(つば)に装飾されることもあるようです。

御社殿を囲む回廊

ベンチに腰かけてしばし過ごすのもいいですね。

本殿に向かって右側には神楽殿(厄除や七五三のお祝いをする場所)があります。

神楽殿の向かいには長殿があり、お守りやおみくじが売っています。

長殿の奥には御朱印の受付所があります。

朱印帳への記帳は受け付けておらず、半紙をいただくかたちとなります。※楠の葉は付いてきません。

参拝したのは2月22日。富富富と縁起のいい日でした。ふふふ(笑いの絶えない一年)に今年もなりそうです。

参拝した後は御苑に向かいます。

大きな参道の合間にある道。人の通りが少なく、より自然を感じられます。

明治神宮御苑

入場料は管理維持費として500円。

清正井を観るにはお金がかかるのですね。

隔雲亭(かくうんてい)

数寄屋造り(茶室風)の木造家屋です。昭憲皇太后のご休憩所として造られたものです。

大きめの盆栽も

御苑内図

左の東門から入り隔雲亭を過ぎ、右下まで歩くと清正井に着きます。

アオキ

日本原産の低木で、四季を通して葉だけでなく枝も青いことから「青木」と名付けられたといわれています。古来の日本には色を表す言葉は、赤、青(緑のことも表す)、白、黒の四色しかなかったとされていますが、その時代から既に日本に生息していた植物です。

寒さに強く日陰でもよく育つため、庭木や公園木としてよく植えられています。

菖蒲田

見頃は5月下旬~6月下旬です。

菖蒲田の横を過ぎると、清正井に着きます。

以前は茶の湯にも使われていたようで飲めはしますが、衛生上禁止されています。知名度が上がり人が沢山来るようになってから、コロナの以前から飲用は禁止しているみたいです。

井戸の前に石が三つあるのは、混雑を緩和するために3人で見たり写真を撮ったりできるようにするためらしいです。休日には沢山の人が来て、警備員の方もいるようです。

元は江戸時代に加藤家の屋敷があった場所。清正が掘ったといわれている井戸です。毎分60リットルもの水量があり、水温は常に13~15℃。本や雑誌の写真で見るよりもこの日は水量が多くはありませんでした。

桶の内側に手を入れないように書かれていました(写真の左上)。

スマホの待ち受けにするといいことが起こるのだとか。

来た道を戻ります。

参道に出て二の鳥居(大鳥居)をくぐり、原宿駅へ向かいます。

鳥居近くにある灯篭?にも、猪の目の模様があります。

先ほどの日本酒樽とワイン樽のある道

こうしてみると、日本酒の名前も面白いものです。

金・七・福・笑・長者など縁起のよい漢字が使われているものも多いです。

四斗樽といって72ℓ(1斗=18ℓ)の容量があります。菰(こも)を巻いているから「菰樽」ともいいます。

一の鳥居をくぐって、駅に戻ります。

以上、明治神宮の紹介でした。

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