島根県出雲市駅から少し離れたネットカフェで朝を迎えます。旅30日目は石見銀山に行き、鳥取県に移動して鳥取駅の近くにあるネットカフェで一泊します。今回も紹介するのは石見銀山の1ヵ所のみです。
それでは本日の行程です。
30日目の行程
5:40出雲市駅発
6:20大田市駅着
↓
6:50大田市駅前発(バス)
7:20大森代官所跡バス停着
↓
8:25龍源寺間歩
10:00世界遺産センター
↓
12:20大田市駅発
17:22に鳥取駅着
↓
20:30鳥取駅のネットカフェで一泊
5時に出雲市駅から少し離れたネットカフェを退店します。20分ほど歩いて出雲市駅に戻ります。朝のこの時間はシャツ一枚だと肌寒いくらいです。
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出雲市駅前にあるからくり時計
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昨日は駅の写真を撮れませんでしたが、駅周辺はこんな感じです。
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出雲大社に向かうバスの乗り場は分かりやすいです。
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駅構内にはお土産屋や百均があります。
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5:40の電車で大田市(おおだし)駅に向かいます。昨日来た道を少し戻ります。
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車窓からは日本海が見えます。
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40分ほど電車に乗り、6:20に大田市駅に着きます。
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コインロッカーに荷物を預けてから、6:50のバスで石見銀山のある大森代官所跡へ向かいます。
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誰も乗っていません。
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運賃は630円。
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大森代官所跡
約40分バスに乗り、7時半前に大森代官所跡に到着です。
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まだお店が開いていないのでとても静かです。山の中なので空気も澄んでいて、とても清々しいです。
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この辺りは「町並み地区」という場所で、石見銀山の政治経済の中心地だった所です。
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武家や商家、寺社仏閣などの様々な建物が混在しているのが特徴です。
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ここからゆっくり歩いて、龍源寺間歩という石見銀山の坑道を見れる場所に向かいます。町並み地区は歩いて20分くらいの敷地です。町並み地区を抜けてから、更に45分ほど歩くと龍源寺間歩に着きます。
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距離だと、龍源寺間歩まで3kmです。
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石見銀山
2007年に世界遺産に登録された観光地ですが、その理由は環境に配慮し自然と共生した鉱山運営を行った点です。長く守り続けていた環境を保つためにも、歩く観光を推奨しています。
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江戸時代の武家屋敷や代官所跡、銀山で栄えた豪商の住宅などが並びます。
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1800年あたりでしょうか、江戸時代後期に建てられた代官所の家を保った町並みです。
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大火で焼失したため江戸後期に再建したようです。人工が多く木造の家が密集しているため、度々火災が起きたのでしょう。
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瓦の端や屋根の上には、家を守る鬼などの瓦があります。
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天領という文字から、かつて江戸幕府の直轄地だったことが分かります。江戸時代、交通や経済の要所は天領となりました。
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金山や銀山などな鉱山や、建築用材や燃料とになるエネルギー資源の豊富な山林地帯は、天領として幕府が押さえていました。
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観世音寺。
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岩の上にあります。銀山の繁栄を願い、大森代官が建立したお寺です。
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先ほどから気になる赤茶色の景観。屋根は石州瓦という石見の特産品です。壁は弁柄(べんがら)で塗られたものと思われます。
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石州瓦は島根県石見地方で生産される瓦で、日本三大瓦(もう二つは、愛知県の三州瓦と兵庫県の淡路瓦)の一つとして知られています。同じ島根県の出雲地方(現在の松江)で採れる鉄を含む「来待石」という釉薬を使っているためこのような色になるのですが、水を通さず寒さに強く、とにかく固くて丈夫な瓦として昔から評判の高い瓦です。耐久性があるのは、1300度という高温で焼いているからです。大森代官所跡のバス停近くにある石見銀山資料館の瓦も石州瓦らしく、現在ではこうした色の釉薬を使ったものが主流になっているようです。
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江戸時代の石州瓦職人は各地に出向いてその技術で生計を立てたようです。有名な例では、岡山県の吹屋にある石州瓦です。吹屋は石州瓦の赤瓦と弁柄で塗られた壁が織りなす赤茶色の景観が有名な観光地ですが、そこの石州瓦は石見の瓦職人が現地で造ったものとして知られています。弁柄で儲けた豪商が石見から瓦職人を招いて、現地で造らせたのです。江戸時代に北前船(西廻り航路)が発達したことにより、高い技術を持った石州瓦職人は日本海側の各地に移動し、その土地の土を使って瓦を造るようになったようです。
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石州瓦も弁柄も吹屋も、旅が終わってからしばらくして知りました。知っていたら吹屋に寄っていたのですが、この時は瓦のことも顔料のことも何も知りませんでした。
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さて、町並み地区を歩いて龍源寺間歩に向かいます。8月の下旬ですがとても涼しいです。
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石見銀山では環境への配慮から、徒歩での観光を推奨していますが(バスもあります)、こういった景観なら歩くの楽しいと思えます。
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通りには所々お寺や神社があります。
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五百羅漢
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9時から中に入れるのですが、まだやっていないので帰りに寄ります。銀山で亡くなった人達とこの地の先祖を供養するために建てられたものです。
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大森代官所跡のバス停から30分ほど歩き町並み地区を抜けると、「銀山地区」に入ります。
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銀山地区は約2.3km(徒歩45分)の道が続く、銀の生産をしていた中心の場所です。およそ600を超える間歩(坑道)の後が点在する地域です。
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先ほどの町並み地区とは景観がだいぶ違ってきました。
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休憩所
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建物のない道になります。
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まさかの猿
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民家から山に逃げていきます
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食い荒らした栗の残骸や糞尿で道が散乱しています。獣臭さもします。
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間歩に近づいて歩いているとこちらに気づいて移動したのですが、それまでは民家の屋根の上で駆け回っていました。「ドンドン」「ズドンズドン」と大きな音が民家の屋根(トタンのような素材のものでしょうか)から聞こえてきました。かなりうるさい音で、住んでいる人は人大丈夫なのかなと心配になるほどです。
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間歩の跡
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高橋家住宅
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町年寄を務めた人の住居跡です。代官所と、銀山を経営する銀山師との取次ぎをする役職である「山組頭」に就いていた人の家です。山組頭は銀山師の中から選ばれました。
龍源寺間歩
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予定より早く、町並み地区を抜けてから30分で着いてしまいました。
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受付のおばさんが、ご好意で早めに入れてくれました。坑道の跡地に足を踏み入れてみます。410円。行動の中から冷気が噴き出していて、入り口は風を強く感じます。
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中はひんやりとしていて、寒いくらいです。
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龍源寺間歩
公開されている唯一の坑道跡です。1715年に開発された銀の採掘坑道で、壁面や天井にはノミで掘った跡がそのまま残っています。630mのうち158m(157m?)が公開されています。
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間歩とは、坑道のことです。
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石見銀山には大小600もの間歩があるようですが、常時解放しているのはここだけです。
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大久保間歩が有名ですが、土日祝祭日のみの案内となっているので、平日はこの龍源寺間歩しか入れません。
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中の天井は低く時折頭を下げて歩きます。
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自分一人しかいないと思うと、異次元にいるような気がします。
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緊張感がありますし、怖さも感じます。
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こんな所で採掘作業をすると思うと、その過酷さが分かります。
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実際は暗闇に蝋燭のような明かりがあるだけで、粉塵が舞い、平坦な道ではなく上下に昇り降りしたのでしょう。
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岩を掘る音が坑道内に響き、うるさかったのではないでしょうか。
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歩ける坑道後は短く、5分ほどで外に出てしまいます。
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出口の周辺には鉱山内での作業のパネルが並んでいます。
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この後に行く石見銀山世界遺産センターは個人的に見所がなく、写真を撮らなかったので、ここの分かりやすいパネルを貼っておきます。
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捨てられた石の中には良質の鉱石があることもあり、非番の人夫や女性や子供が石を拾ったことが書かれています。
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鉱石をノミで掘り、それを拾い集めて運ぶ絵が描かれています。坑内で湧いた水を竹のポンプで吸い取って、外に流している様子も描かれています。
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立木で天井を支え、岩を掘って坑道を掘り進んでいます。
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先ほどの竹ポンプとは違い、木製の足漕ぎポンプで湧水を吸い上げています。
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坑外の風を坑内に送るのに唐箕(とうみ)を改良したものを使っています。穀物の実と殻を選別する唐箕を送風機として改良しています。
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坑内の支柱をこしらえている作業
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当日のノルマを収め、賃金をもらう様子
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暗闇と石塵だけでなく、油の煙も厄介なものだったことが分かります。油が燃える臭いも酷かったのでしょう。
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明かりは手に持ったサザエの殻のランプだけです。
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留木の作業
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湧水を手で汲むにしろ足で漕いで汲み上げるにしろ、道具を使うにしろ、労働環境の良くない坑内でひたすら単純作業をしていたことを考えると、大変な作業だと分かります。
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冬は手足のかじかむような冷水だったのではないでしょうか。
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見学できる間歩は短くあっという間でしたが、見応えがありました。
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龍源寺間歩を見た後は、石見銀山世界遺産センターへ行きます。歩いて1時間くらいです。
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龍源寺間歩の出口の近くに神社があります。
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興味をそそるので階段を上がって境内に入ってみます。
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左毘売山(さひめやま)神社というようです。
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幅や高さがきっちりと合っていない石段。当時の石段はこういうものだったのでしょう。
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来た道を戻ります。
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先ほど猿の集団がいた道です。今度は銃声の音が何度も聞こえてきます。空砲なのでしょうが、弾が入っているのかもしれないと思うと怖かったです。
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銃声はかなり大きな音でしたが何発も撃っているところらから察すると、猿はその音に慣れている感じがしました。
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静かな道に戻ります。
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龍源寺間歩から40分くらい歩いたところで、行きに見た五百羅漢に寄ります。
羅漢寺五百羅漢
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羅漢寺五百羅漢
入場料500円、御朱印300円。銀山で亡くなった人や先祖を祀っているお寺です。祠というのでしょうか、堂というのでしょうか、2つの穴のある場所があり、250体ずつ計500体の石仏が置いてあります。
中央の石造釈迦三尊仏を含めて501体の座像が安置されています。中は撮影禁止です。
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銀山の鉱夫は短命だったことが知られていますが、30歳になると長寿の祝いをしたと伝えられています。気絶(けだえ)という鉱山病によるものですが、坑内で明かりに使うカンテラから出る煙や、鉱石を採掘する時に出る石の粉などを吸い込んで肺に溜めてしまい、呼吸不全となります。炭鉱に入ったら10年でやられるといわれ、長く生きられなかったのです。けだえは他の炭鉱では「よろけ」「ヨイヨイ」といわれるそうです。
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反り橋。石を組み合わせて造ったもので、当時のまま現在に残っています。
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名水。羅漢寺でもらったパンフレットによると、当時この水を桶で担いで銀山に一荷三百文で売り歩いたことから、三百水と名付けられたようです。
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石橋の架けられている川は、処刑された罪人を舟で運んだ場所として知られています。公にはされていませんし、旅の後に知りました。
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羅漢寺の近くには千人壷という、銀山で銀を盗んで処刑された罪人や、回復の見込みのない病人、疫病に患っているとみなされた病人が投げ込まれた穴があるそうです。羅漢寺は千人壷に投げ込まれた人を供養しているともいわれているようですが、それも公にされていません。ついでに、町並み地区と銀山地区の境となる辺りに処刑場だった場所があります。これもパンプレットには書かれていないのですが、千人壷同様に、石見銀山が世界遺産に登録される前は看板があったらしいです。
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羅漢寺から更に20分ほど歩き、石見銀山世界遺産センターに向かいます。
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裏道のような道です。
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階段を上ると、石見銀山世界遺産センターに到着です。
石見銀山世界遺産センター
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石見銀山世界遺産センター
3つの展示があり、石見銀山が世界遺産に登録された理由などを展示しています。500円。炭鉱術の説明が分かりやすいです。第1展示室では16世紀の東西交易によって石見銀山が海外にまで知られていた記録を、第2展示室では石見銀山の歴史と鉱山技術を、第3展示室では文献や発掘調査といった調査や研究などを紹介しています。
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中世に世界に出回った銀の3分の1が日本のものでしたが、その大半が石見銀山のものといわれています。石見銀山は休山まで600年銀を輩出し続け、ヨーロッパ人に唯一知られた銀山です。自然環境に留意していることも知られており、銀の採掘の採取の過程で多くの木を使う訳ですが、毎年木を新しく埋めていたことも紹介されています。
目で見て分かりやすいのですが、個人的には物足りなさも感じました。坑内での作業は大変なものだったはずですが、その辺の説明があまりありませんでした。どういった事故がどのくらいの頻度で起きたのかとか、どれ程の人の犠牲があったものなのかなど、そういったことが説明されていなかったのが、残念です。先ほど羅漢寺で鉱山病や千人壷のことを書きましたが、それを知ったのは旅が終わってからです。旅の時には知ることができませんでした。隠すことでもない気がするのですが、観光地では有名になればなるほど、歴史の負の部分を隠しているように感じられます。世界遺産に登録されているとなると、尚更のことと思います。
石見銀山世界遺産センターを見た後は、来た道を戻り町並み地区に向かいます。
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昼には色んな所が営業するのだろうと思っていましたが、ほとんど閉まっています。土日や祝祭日のみ営業するお店もあるのでしょう。カンテラ屋というお店がやっているので中に入ってみました。カンテラとは明治に作られたランプのことです。カンテラ屋はアンティークのカンテラを受注生産しているお店ですが、店内には陶器が沢山置いてありました。お店の方と話すことができ、いろいろなことを教えてもらえました。
江戸時代の銀山では鉱夫はサザエの殻に油を入れて灯りにしていましたが、それは暗闇を照らす道具だけでなく、酸素の量を知るための大事なものだったようです。灯りが小さくなると酸素が薄いことが分かるので鉱山の灯りは命を守る大事な物だったのです。
店内には陶器が沢山あり、陶器のことも教えてくれました。島根県には石見焼がありますが、それ以外は窯がなく他県のものになるようです。「はんどう」という水瓶を中心とした大きな壺を作っていたようです。今では床の間のある家が少なくなっているから、陶器が売れなくなったとおっしゃっていました。
ついでに床の間のことも詳しく教えてくれました。床の間は自分の住んでいる所にありませんし、普段気にしたことがないので、旅を通して日本の文化を知ることができました。
お土産屋で話を聞いたあとは、バス停の近くにある石見銀山資料館に寄ってみます。500円。
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ここは特に見所のある場所には感じられませんでした。間歩の地図や鉱脈の説明、創業者らしい人の写真があるくらいでした。受付窓口兼事務所では従業員の人が三人で世間話をしていました。平日だからでしょうか、左遷先のような感じがします。これも田舎の一つの光景なのでしょう。
11時半に一通り散策を終えます。バスがすぐに来たので大田市駅に行き、出雲市駅に戻ります。
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出雲市駅で20分間乗り換えの電車を待ちますが、あとはそれほど乗り換えに時間を使わず、スムーズに移動します。出雲市駅から約1時間40分電車に乗り米子駅に向かい、その後は鳥取駅に向かい約2時間20分電車に乗ります。
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17:22に鳥取駅に到着です。
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駅から離れたコインランドリーで洗濯を済ませますが、歩いて30分の距離でかなり駅から離れています。18時にコインランドリーで洗濯を済ませ、また30分来た道を戻り、駅から5分ほどの距離の所にあるドロシーというネットカフェに20時過ぎに入ります。これにて本日の行程は終了です。
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