【旅12日目】後半 京都東エリアの観光名所を歩く 高台寺・建仁寺・南禅寺へ

日本一周

前回の続きです。清水寺を観た後は二年坂・三年坂を通って高台寺に行きます。

スポンサーリンク

高台寺

秀吉の正室ねねが秀吉の菩提を弔うために建てたお寺です。

京都の名所を調べていると、このお寺の評判が良かったので寄ってみます。

確かに、評判通りのいいお寺です。

回廊や瓦や壁などの建物の雰囲気がいいですし、庭園も綺麗です。

境内は広く、ゆっくり庭園を歩けるのもいいですね。

竹林

秋には紅葉が綺麗な通りだそうです。

秀吉の菩提寺ということで、あまり期待していなかったのですが、散歩するにはいいお寺でした。

高台寺を出た後は、路地の日陰にある茶屋で一服します。写真撮り忘れました・・・。

煎茶が身に染みます。

お茶を飲んで休んだら、お昼過ぎの13時頃に建仁寺に向かいます。高台寺からは歩いて8分くらいです。

建仁寺

ここも境内が広いです。京都は境内の広いお寺が多いです。

洗鉢池

面白いので撮ってみました。左の壁から水が流れていて、それが真ん中近くの所から池に流れています。洗鉢(せんばつ)とは、食べ物を一切残さないようにお椀にお茶やお湯を入れ、たくあんなどでお椀をきれいにすることです。禅宗の食事作法で、鉢に盛ったご飯を最後まで飲み干すことで、鉢を綺麗にするというものです。

四角い形をしているのは、それを表しているからでしょうか。神社の禊の場所で四角い池があるのを見たことがありますが、そういう所は四角く造られるのでしょうか。四角い池は面白いなと思い写真に収めましたが、特に意味はなく単に四角いだけなのかもしれません。

建仁寺
禅宗の一つ、臨済宗建仁寺派の総本山です。禅宗は、鎌倉時代に伝えられた臨済宗・曹洞宗と江戸時代に伝えられた黄檗宗が残っています。1200年頃、鎌倉幕府の2代将軍源頼家が土地を寄付し、臨済宗の開祖の栄西が開山したお寺です。京都最初の禅寺と言われています(日本初は南禅寺)。当時は密教が強かったのですが、天台宗・真言宗と並び禅宗も影響力を持つようになり、禅の道場が作られたようです。

枯山水がきれいです。

双龍図
ここでは天井に描かれた龍を観ることができます。

描かれたのは平成になってからで、昔のものではありません。

「麻紙という丈夫な和紙に最上級の程君房という墨で描かれている」と説明があります。気にしたことがありませんが、墨にもいろいろなものがあるのですね。

調べてみたら、墨は松の煤と動物の皮を煮た「膠(煮皮)」を混ぜて作っていたようです。

禅宗といえば、龍もお馴染みです。仏法を守るもの、水を司るものとして、お寺の天井や襖や屏風によく描かれています。

枯山水の庭

風神雷神図屛風
レプリカです。本物は京都国立博物館にあります。

庭園もよく、いいお寺です。ここものんびりと境内を歩くにはいいお寺でした。

建仁寺の後は、知恩院に向かいます。

通り道に、いもぼうのお店がありました。

いもぼうとは、300年続く京都の伝統料理らしく、京都の伝統野菜の海老芋と乾物の干鱈を、醤油と砂糖でじっくり煮込んだ料理のようです。

知恩院

建仁寺から歩くこと12分くらい、知恩院に到着です。

有名な三門です。
高さ24m、横幅50m、瓦屋根約7万枚という、国内最大級の木造の門です。通常寺院の門は「山門」と書かれますが、知恩院では「三門」と書かれています(知恩院だけではないのですが)。

三門とは三解脱門の略だと言われています。煩悩である貪欲(とんよく)=欲望、瞋恚(しんに)=怒り、愚痴=愚かさから抜け出すことを表しています。同時に、空・無想・無願の三つを表してもいます。お寺を参拝するときは、心を無にしてお参りしなさい、仏さまに何かをお願いするという気持ちもなくし、無心に祈りなさい、ということを表してもいます。三門の上には釈迦三尊像が祀られていて、お釈迦様に門の上で迎えられています。知恩院の三門も門の上は仏堂となっており、お釈迦様がが安置されています。非公開ですが。

また、七不思議の一つである白木の棺というものがあるようです。これは、門の造営を任された奉行の木造が安置されているのですが、立派なものを造ると決意し自分たち(自分と奥さん)の像を刻み、必死に山門を造った際のものです。無事三門が完成しましたが、工事の予算がオーバーしてしまい、その責任をとって自刃したと伝えられています。当時の人は命を懸けて国の建造物を造っていたことが、分かります。

三門からの眺め

知恩院
浄土宗総本山です。浄土宗の開祖法然が過ごした地に建てられたお寺です。

浄土宗とは、念仏を唱えれば極楽に行けるという、念仏を行う行為に重きを置く宗派です。浄土真宗と混合されがちですが、浄土真宗では念仏を唱える気持ちが大事だと説く宗派です。

また、浄土宗では僧侶は坊主で妻帯せず、肉も食べないという禁欲の毎日を過ごすのに対し、浄土真宗は僧侶の髪型が自由で結婚も認められています。

御影堂は改修中でした。御影堂には全長550mもの長さの廊下があり、「忍び返し」のある廊下としても知られています。

どんなに静かに歩こうとしても、音が出る仕掛けになっていて、曲者の侵入を知るための警報装置のある廊下として知られていますが、ここも見れませんでした。改修中ということもあり、広い敷地だったのですが時間をかけずに参拝しました。

次は南禅寺に向かいます。

知恩院から南禅寺までは、歩いて約20分。少し歩きます。

車の通りのある道に出たり、雰囲気のある通りに出たりしながら、歩きます。

途中、金地院という庭園が。時間が無かったのか、お金がもったいなかったのか、暑くて疲れていたのか、覚えていませんが写真だけ撮って中には入りませんでした。確か入場料は300円です。

後で気づいたのですが、茶人・庭師として知られている小堀遠州が造った有名な庭園でした。

さて、南禅寺に到着です。

南禅寺

南禅寺
禅宗の一つ、臨済宗の総本山です。

立派な三門
全く気づきませんでしたが、この三門は上ることができるようです。急な階段を上ると高さ22mの見晴らしのいい景色が広がる場所が開けるようです。

歌舞伎で石川五右衛門が出る演目で、五右衛門がこの三門からの景色を観て「絶景かな」と見得を切るのが、有名らしいです。

三門をくぐり、広大な境内に入ります。南禅院拝観料300円。

大好きな一枚。ブログやインスタグラムのプロフィール写真に使っています。

庭園のある縁側でも、神社やお寺の境内でも、欧米人の観光客は座ってその空間を楽しんでいるように見えます。1日の行程をタイトなものして、できるだけいろいろな場所を見ようとする自分にとっては、彼らのその一時を楽しむ姿勢には、はっとさせられました。その時その時を大切にしているような、そんな感じを受けました。心にゆとりがある、とも感じられます。

京都に限らず旅をしていた時に外国人観光客に対して思ったことですが、欧米からの観光客は、何か自分なりに感じたり考えている人が多く感じられました。庭園を眺めている時も、掛け軸の絵を見ている時も、個々に静かに何かを考えています。写真もあまり撮りません。

一方で、中国やベトナムなどのアジアの観光客は、自撮りをしたりワイワイ騒いだりしている人が多く見かけられました。

奥には方丈庭園があります。拝観料400円だったか。

江戸時代初期の代表的枯山水庭園である方丈庭園で、当時の作庭家の小堀遠州作と伝えられています。

見応えのあるいい庭です。

南禅寺の庭園を堪能したあとは、銀閣寺に向かいます。

夏の京都を歩いて周るのはかなり疲れます。ある程度は予想していましたが、やはり暑さは予想以上のもので、歩き回るものではないなと痛感しました。

もうひと踏ん張り、歩いて銀閣寺に向かいます。南禅寺から銀閣寺までは、歩いて約25分です。

水路の横で座り込んで話をする二人の男の子

たまに見るこういう景色が、疲れを忘れされます。スマホも見ずに、何やら話しています。学校のことなのでしょうか、将来のことなのでしょうか。こういう予期せぬ風景に出会えるから、歩くことが楽しいのです。

途中、禅林寺(永観堂)があります。後で調べたら、紅葉の名所でもあるみたいです。

哲学の道を通ります。

ここは期待以上ではありませんでした。

個人的には、こういった道や路地の方が好きです。

銀閣寺の参道に入り

銀閣寺に到着です。

銀閣寺

正式には慈照寺といいますが、禅宗の一つ、臨済宗のお寺です。

総門を潜ると、50mくらいの長い垣が続きます。

銀紗灘(ぎんしゃだん)

月の光を反射させるように、計算して造られているようです。

苔が色よくむしていたり、竹が茂っていたりと、雰囲気のいい所です。

竹の手すり

創建時にあった枯山水の庭の名残らしいです。

足利義政がお茶を点てる時に使った湧水

今でもお茶会の時には、この湧水を使うみたいです。

丘からの眺め

とてもいい場所なのですが、ゆっくりとくつろげないのが残念です。座る場所は基本なく、茶屋のベンチくらいです。

観光客が多く、人が次から次へと流れていくので仕方がないのですが、立ち止まって景色を眺めることもなかなかできませんでした。そこがちょっと残念でした。

銀閣寺を観て、本日の行程は終了です。銀閣寺の参道にはお店が並びますが、もはや見る気力はありません。

河原町駅のコインロッカーにリュックを預けているので、駅まで歩きます。大体1時間くらいです。

frescoというスーパーがあり、地元のスーパーなのか分かりませんが、何回か見かけたので入ってみます。堅あげポテトの関西だししょうゆ味や、赤いきつねの関西の味付けのものなどあり、東京では売っていないスナック菓子や米菓がちょこちょこあり面白いお店でした。

鴨川

せっかくなので鴨川を歩きます。

夕暮れ時は涼しくなり、いい散歩道です。

納涼祭でしょうか、京の七夕というものをやっていました。

右にあるのは、川床で知られる「納涼床」

橋の上に人がいるので、行ってみます。

何ともいい景色です。

少し元気が出ました。

ネットカフェに入る前に、夕食を済ませます。河原町駅近くの有喜屋(うきや)というお蕎麦屋です。1日中歩き回って疲れ、食欲がないので何となく蕎麦屋に入りました。冷房の効いた店内が、最高に気持ちいいです。

ビールを頼むとつまみが。そばみそというもので、蕎麦の実を軽くフライパンで煎って、味噌や七味、ごま油で炒ったものです。

疲れた身体には、シンプルなものが染みわたります。

後で知ったのですが、有喜天そば が名物のようです。納豆と生卵を練り合わせた物がそばの上にのっていて、サクサクの海老天と一緒に食べるのがたまらないと評判です。

粋なつまみと美味しい蕎麦を堪能することができました。おかげで疲れも回復しました。

それにしても、少し予定を詰め込み過ぎました。南禅寺で観た観光客のように、ゆとりのある旅をすべきだと反省しました。次回からの旅の参考にしましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました