前回に引き続き、旅先で観光している時間以外は、どのように過ごしているのかを紹介していきます。今回は1日の時間の流れではなく、それぞれの場所や行動ごとに書いていきます。
宿泊先
まずは泊まる所です。ほとんどネットカフェで泊まりました。予約をしなくていい、安い、スマホのデータを移動できる、というのがネットカフェの利点です
予約をしなくていい、というのは楽でした。いついつにここに行こうと予定を決めてはいますが、その通りに行くとは限りません。台風次第で旅の日程が変わるので、ホテルのように予約しておくわけにはいきません。急遽予定が変更しても、営業していれば泊まれるネットカフェが一番自分の旅に合っていました。最悪フラットシートの部屋が取れず横になることができなくても、雨風さえしのげて電源を確保できれば1日くらいどうにかなります。
それに、安さも魅力的でした。なるべくお金を気にしないように旅をしましたが、電車で移動するとなると自転車やバイクに比べてお金がかかります。毎晩ホテルに泊まって旅をするのも、自分にはちょっと違うなと思い、最低限の寝る空間のある場所を選びました。
そして、ネットカフェならデータの移動ができるのが便利でした。スマホで撮った写真をポータブルHDDに移動する作業はネカフェなら間違いなくできるので、ネットカフェをメインにしました。当時使っていたスマホは容量が少なく、撮った写真や動画を消去しないと新しいものが撮れない状態でした。毎日、最悪でも2日に1回はデータをHDDに移動してスマホを軽くするのが毎日優先すべき作業でした。
今はメモリースティックでも安い値段で容量のあるものを買えますが、2015年はそれなりの容量のメモリースティックを買うなら、HDDを買った方が安い時代でした。ビジホでも地方だとネットをただで利用できなかったり、有料でもそんなサービスなんてないというホテルもありえたので、基本ネットカフェに泊まるようにしました。
それにパソコンが使えるという意味では、調べことができるのがやはり大きいです。翌日の旅のルートを変更することも珍しくはなく、電車の乗り換えや観光地へのアクセス、ルートや営業時間などを調べるのに、パソコンは必須でした。スマホだと通信制限がかかってしまったので、極力ネットカフェで調べるようにしました。
ネットカフェでは、雑誌コーナーに置いてある旅行雑誌も役に立ちました。観光地のアクセスがなんといっても分かりやすく書かれています。散策コースや駅からの歩くルート、乗るバスの説明が分かりやすくて助かりました。その土地の特産品やご当地グルメ、お土産なども知ることができるので、目を通すようにしました。
寝心地ですが、いいものではありません。値段相応ということで、体も気持ちも慣らせていくわけですが、それでも窮屈に思う時もありました。
まず、スペースが狭いです。フラットシートというマットの敷いた部屋で寝るのですが、足を伸ばせることはあまりありませんでした。少し長さが足りなくて、体を曲げて寝たり、足を伸ばすスペースのない所も結構ありました。胡坐をかくようにして寝たり、足を上に曲げて寝たりしないといけないのです。フラットシートが取れない時はリクライニングチェアの上で寝ることもあります。
次に、騒音です。夜中に近くのブースを片付ける音で度々目が覚めます。グラスのぶつかる音やブースの扉を閉める音が深夜は響くので目が覚めてしまいます。隣の人のいびきも聞こえます。
意外とあったのが、雨漏りの音です。天井から漏れた水を地面に置いたバケツで受け止めている訳ですが、この音も結構なものでした。ほどんど毎日ネットカフェに缶ビールを持ち込んで飲んでいましたが、飲まなきゃ寝付けないという理由もありました。
もう一つ、ネットカフェで寝る時に注意が必要なのは、冷房です。冷房がガンガン効いていて風邪を引いたことがありますし、冷房が弱くて汗だくで不快だった時もあります。乾燥していて空気が汚く、喉が痛くなることもありました。衛生面もいいものではなく、安い分仕方のないところはありますが、快適ではありませんでした。
ネットカフェは駅から15分くらい離れていることが多かったです。50分歩いたこともありますが、平均的には15分から20分くらいだったかと。アクセスはそれほどいいものではありません。
宿泊先といえば、ビジホに3回くらい泊まりました。ネットカフェが無く仕方なく利用しましたが、快適さはネットカフェの比ではありません。安い所でも快適過ぎて言うことありません。
布団やベッドがいいですし、足を伸ばして寝られます。シャワーは夜と朝の2回浴びられます。洗面所も普通に使えるので、歯を磨いたりコンタクトレンズを付けたりするのもストレスがありません。
そして、洗濯。これがなんと言っても楽でした。コインランドリーが設置しているので、洗濯を済ますことができます。大きなリュックを背負って駅から20分、30分歩く必要がなく、本当に快適です。吸水タオルを洗って部屋に干すこともできますし、ビジホはネカフェに比べ物にならないくらい快適です。
シャワー
体を清潔にするのは、ネットカフェのシャワーを利用しました。シャワーのある場所を事前に探しましたが、入店してみたらシャワーのサービスが終了している所もありました。シャワーには入れなかった日は数日あります。1日に寝る前と起きてからの両方シャワーに入れる訳ではないので、朝浴びました。不衛生ですが、夜はそのまま寝て朝に体を綺麗にする生活でした。
歯磨き
大抵ネットカフェにまともな洗面台があるのでそこで済ませましたが、たまに洗面台が使えないことがありました。詰まっているのです。そんな時は、早朝の駅のトイレで歯磨きをしました。コンタクトレンズは洗って使うハードレンズを使っていたのですが、洗面所詰まっている時は、コンタクトも駅のトイレで洗って付けました。
移動中の電車内
車内では予定の確認に追われることが多かったです。これから向かう先のことをまず押さえます。どこの駅で乗り換えをするのか、駅に降りたらどのバスに乗るのか、今晩の寝床はどこにあるのか、とかそんなことを確認していました。
普通に確認するだけなら数分で済みますが、このバスに乗れなかったら次のは何時間後なのか、そうなると電車に乗るのは何時になるのか、ネットカフェに着くのは何時になるのか、何時間パックにすべきなのか、と予定が狂った時のことも考えていたら、時間が必要になってしまいました。特に、コインランドリーやネットカフェが閉店していた場合は、抑えの別の場所に行くことも考えておく必要がありました。
当日の予定の確認が済んだら、翌日のものを確認しておこうと、予定の確認にかなり時間を使いました。予定が少ない時は、スマホのメモ帳に日記を書いたり、寝たり本を読んだりしていました。
駅の待合室
九州や東北、北海道の旅では駅で時間を持て余すことが多かったです。乗り継ぎがスムーズでない日は、決まって予定がスカスカな訳で予定の確認も大して時間がかかりません。日記を書いたり本を読んで時間を過ごすのですが、大抵はそんなことすぐに辞めてしまいます。暑いからです。
都会にいるのと訳が違って、駅の待合室もホームの待合室も冷房がない所は少なくありません。風のないもわったした場所で電車を待つことになるので、すべきことといったら、缶ビールを飲むことくらいです。旅にも慣れた頃あたりから、予定の緩い日はよくホームや駅の待合室でビールを飲むようになりました。
洗濯
洗濯はコインランドリーで3日に1度しますが、ほとんど夕方でした。閉店していた時は、別の場所まで歩くのが苦痛でした。どこのコインランドリーも駅から近い所にはそうそうあるものではなく、30分近く歩くことも珍しくありませんでした。夏の暑い日にリュックを背負って数十分歩いた先にコインランドリーが無くなっていて別の所に歩かねばならないとなると、そのショックは大きいものでした。
洗濯中は暇な訳ですが、大体缶ビールを飲んでぼうっとしていました。冷房の効いてない所が多く、そんな場所は外よりも暑いので、外に出てビールを飲むくらいしかすることがありません。冷房の効いている所がたまにあるのですが、そういう場所は飲食禁止が多いので、スマホを触って撮った写真を消したりしていました。
食事
朝はネットカフェから出て駅に向かう途中で牛丼屋さんに入ることが多かったです。朝定食は300円もしないので重宝しました。お店のない時は、コンビニでパン2つと水を買って済ませていました。
昼は電車の乗り継ぎの合間に駅そばで、そばやうどんを食べることが多かったです。たまに予定が空いてしまった時は、ピーク時を避けてファミレスで食べました。
夕飯はファミレスが多かったです。ネットカフェに入るまで時間を持て余すことが多いので、ファミレスでビールを飲みながらご飯を食べていました。ネットカフェの近くにスーパーがある時は、スーパーで弁当を買ったり、缶ビールを買ってネットカフェに入りました。
ブックオフ
京都や札幌などの大きな駅にあれば寄るようにしていました。100円の安い本を買って、時間のある時に読んでいました。100円なら気兼ねなく捨てられますので、寄れるときは利用しました。ただ、リュックを背負って店に入るわけにはいかないので、なかなか寄れなかったのですが。
銭湯
銭湯に入ったのは1回だけでした。もっと入る機会が多いだろうと思っていたのですが、自分の旅のルートにはありませんでした。銭湯自体、まだまだ各地にあるのですが、日本一周の旅では縁がありませんでした。比較的大きな駅には銭湯が無い訳ではないのですが、駅から歩いて20分くらいの場所にあったりして断念しました。体を洗うために暑い中20分歩いて、また20分汗をかいて戻ることを考えると、行く気にはなりません。地方では車が生活に欠かせないものですが、車の通りのある場所に銭湯があるのでしょう。自分の徒歩圏内のルートには銭湯はありませんでした。
旅先で観光をしていない時は、大体こんな過ごし方をしていました。自転車やバイクで日本一周するよりは、電車の方が体や頭を休ませる時間があると思います。お酒を飲めるのもいいです。
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