日本橋の夏の風物詩 金魚が舞うアートアクアリウムとコレド室町

東京都

2017年7月に、日本橋のコレド室町で夏季限定で開催されているアートアクアリウムを観に行きました。光り輝く水槽に金魚が悠々と泳ぐ、毎年人気のイベントです。今回は綺麗な水槽で泳ぐ金魚とコレド室町について紹介したいと思います。

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日本橋駅周辺

銀座線三越前で降りて地下通路を歩きます。コレド室町という商業施設内にある、日本橋三井ホールに向かいます。

地下通路には、江戸時代の日本橋を描いた絵が展示されています。幅は約17m。

これは熈代勝覧(きだいしょうらん)という絵巻で、文化2年(1805年)頃の日本橋から今川橋までの大通り(現在の中央通り)を描いている絵です。この時はどんなものか知らず、大して気に留めなかったのですが、後から調べてみたらドイツで発見された絵巻物の模写だと知りました。

1990年代(1995年とも1999年とも)にドイツ人の家の屋根裏で発見された絵巻物で、作者は不明です。現物は約12.3mの長さで、現在はベルリン国立アジア美術館に所蔵されています。自然災害や戦災を免れて良好な保存状態で見つかったようです。

江戸時代の町人文化を克明に描いた貴重な絵巻物で、当時の日本橋の風景を多くの人に知ってもらおうということで、2009年にこの複製が地下通路の壁に設置されました。

絵巻には1600人以上の人と馬や犬、牛車が描かれていて、売り子や店の様子も詳細に描かれています。ちゃんと写真を撮っておけばよかったと後から思いました。通った際はゆっくり観るのもいいのかと思います。

地下通路にあるお茶のお店

普段目にするお茶のお店とはレイアウトが全く違います。お茶箱が整然と並び、お洒落です。

三井ホールに向かうと長蛇の列が現れます。まさかとは思いましたが、アートアクアリウムの列でした。土曜の11時の時点でこの人数、入場制限をかけていて30分~60分待ちです。

土曜日ということで覚悟はしていましたが、まだマシの方でした。帰りに通った時は更に列が伸びていました。昨年は2カ月で70万人以上の来客があったようで、単純に1日平均しても1万1千人です。土日ならそれ以上の来場者となるので、昼過ぎは相当混雑します。

写真を撮っても人しか映らないので列に並んでからは写真を撮るのを止めてしまいました。館内に入った所からの写真となります。

様々な水槽に大小様々な金魚が泳ぎます。

天の川に見立てたグラス

江戸切子を思わせる照明や水槽のあるこのエリアが、個人的には一番和の感じがして好きでした。

ホールに出ると階段の上に複数の水槽が並びます。奥にはメインの大きな水槽があり、そこに向かって進みます。

シンプルな水槽があるのも、個人的には嬉しいところです。

水槽の形といい、水草といい、シンプルなアクアリウムにも変わらぬ良さがあります。

ホールの中央奥にあるのは花魁(おいらん)という巨大水槽。

ライトの色によって様々な顔を見せます。

光が金魚に反射してゆらゆらし、水槽の色が変化していき見ていて飽きません。

シンプルな明りもこれまた綺麗です。

パイナップルのような巨大水槽の向かいには、形の違う巨大水槽がもう一つあります。

巨大水槽の下には水の受け皿のような水槽があり、ここにも金魚が泳いでいます。

いろんな色に光るライトのおかげで、見ていて飽きません。

2017年のアートアクアリウムのテーマは竜宮城ということで、浦島太郎の物語に出てくるような装飾です。

行燈(あんどん)をモチーフにした水槽

金魚も赤色、金色、白色、黄色、黒色、といろんな模様があり、種類の多さに驚きます。詳しくは知りませんがランチュウという頭の形に特徴のあるものや、太ったものなど、いろいろな種類があるのでしょう。

水槽の絵付けにも和の要素があり、見ていて面白いです。

人の流れが激しく混雑しているので、あまりゆっくり見ることができませんが、見応えがあります。

1カ月で30万人以上来場するのもうなずけます。

メインの巨大水槽のあるホールの次は、デジタルアートを観ます。

竜宮城を見立てた金魚の泳ぐ水槽に映像が流れます。

5分くらいだったか、短い時間ですが座って観ることができます。

出口に近づくと獺祭バーが

今や「一度は飲んでみたい日本酒」として人気のあるお酒です。

獺祭は純米大吟醸しか造られず、どれもフルーティで飲みやすく、若い人や女性にも人気の日本酒です。

フランスやアメリカでも人気で、高級レストランで採用されいている日本を代表する日本酒です。

獺祭については別館で飲み比べの記事を書いていますので、興味のある人はこちらも見てみて下さい。

出口の手前のコーナーにもデジタルアートがあります。

縦長の屏風に見立てた水槽に絵が描かれていきます。

AIが描いているのだそうです。

年々イベントも視覚的に進化していますね。

混雑していましたが、見応えのあるいいイベントでした。入場料も1,000円と高くは感じません。毎年恒例の夏季限定のイベントでしたが、2020年8月28日から美術館のような専用の建物ができ、常設展になっています。

入場料は2,300円と倍以上になりましたが、従来よりも約3倍の広さになっているようです。金魚の数も、今回のイベントでは約8,000匹だったそうですが、常設展では30,000匹とスケールアップしているようです。入場料が気になりますが、一度観てみたいと思います。

※2021年現在移転のために閉業しています。そもそもの移転の理由が東京オリンピックの開催に併せたものだったらしく、オリンピックが終わったタイミングでまた別の場所に移転するため閉業しているようです。

アートアクアリウムを観た後は、コレド室町の周辺を歩きます。

にんべんのお店では、出汁の試飲をしています。スタンドバーでは出汁やちょっとした軽食を食べることができます。

八海山千年こうじやのお店。八海山の麹を使った料理を食べることができるお店です。麹を使ったバームクーヘンはここだけの限定商品で人気のようです。デパートにたまに八海山の麹を使ったケーキを見ますが、八海山のスイーツも知名度が上がってきています。

福徳神社。稲荷神社です。江戸時代は稲荷神社があちこちにあり、その名残のようです。

何とも雰囲気のいい建物です。

座って休憩できるスペースもあり、散策にもいい場所です。

無料の巡回バスがあるのも、嬉しいところです。

日本橋周辺には、貨幣博物館や三井記念美術館、凧の博物館があります。アンテナショップも充実していて、福島・富山・島根・奈良・長崎・山口・京都のお店があり、覗いてみるのも面白いのかと思います。

以上で今回の記事は終わりとなります。コレド室町の三井ホールで開催されていたアートアクアリウムとその周辺の紹介でした。金魚を観た後は銀座の陶芸教室で器を作ったのですが、そちらの教室は後日閉業してしまったので記事にしないことにしました。親切で気軽に質問できるいい教室だったのですが、残念ながら、2019年に事故があり現在は閉業しています。

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