前回の続きです。下部温泉街の熊野神社と湯之奥地区を散策した後は、下部温泉街に下部温泉の湯元ホテルにチェックインします。こちらは、下部名物の30℃前後の冷泉を楽しめる温泉施設です。
湯元ホテル
下部温泉駅から15分ほど歩いた温泉街にあります。
1人でも宿泊でき、素泊まりも利用できます。
今回は断食合宿も兼ねることにしたので、素泊まりにしました(断食体験についてはこちら)。
料金は7000円くらいでした(入湯税が別途150円)。朝夕の食事を付けても9千円台だったので、素泊まりよりも食事つきの方がおすすめです。
橋からの景色
下部川の川沿いにあるホテルです。
部屋
フロントでチェックインを済まし、部屋まで案内してもらい鍵のかけ方やお風呂の説明を受けます。スタッフの方の対応が親切で好印象でした。
部屋は8畳。
温泉水が用意されていて源泉を飲めます。味はクセがなくまろやかで美味しかったです。
奥には冷蔵庫や洗面台、トイレがあります。部屋にバスタオルを干す場所がなかったので少し不便でした。
下部川のせせらぎは結構しっかり聞こえます。
古い造りなのでお湯は出ません。トイレも和式に様式の便座を付けたトイレです。
Wi-Fiが飛んでいるのでネット環境は問題ありません。
エアコンがないので、夜は少し寒かったです。
館内
客室は2階と3階になります。
1階のフロント
売店
数ヵ所ビールの自販機があります。
温泉
早速温泉に浸かります。
この日は地下大浴場が翌日の6時まで男湯でした。
下部名物の冷泉。従業員の方いわく28℃とのことです。熱湯と交互に入るのがおすすめの入浴法です。
部屋に置いてあった湯元ホテルの説明によると、下部温泉には敷地内に湧出湯口を持つホテル・旅館は3件しかないようです。湯元ホテルはその中の1軒で、湧出量はNO.1のようです。そして温泉の特徴としては、他の温泉と比較してお湯の殺菌力が抜群と評価されているようです。
そのため外傷や疲労回復に効果があるとされていて、戦時中は陸軍の療養所として、戦前・戦後は文化人の宿場やスポーツ選手の療養として利用されてきたのだそうです。
隣の湯舟が41、2度の熱湯。
温泉は24時間利用でき、朝6時になると男湯と女湯が交代します。古い建物なので綺麗ではありませんが、お湯はいいと思います。
冷泉は源泉かけ流しですが、熱湯の方は加温・循環湯です。
翌日は6時から1階の岩風呂が男湯になりました。
湯治場だけあり、お湯の浸かり方が張られています。
右が冷泉、左が熱湯
岩風呂の方は大浴場よりも温度差があり、個人的には地下の大浴場の方が適温でした。
こっちの方が冷泉の温度が低く、熱湯が熱くて温度差により体が痒くなってしまいました。
冷泉の感想
思っていたよりもいい湯でしたが、浸かるのなら夏がいいというのが浸かってみた感想です。冬は寒くて長く入っていられない気がします。切り傷の湯治にこだわらないのであれば、ぬる湯の方が冬は体が温まるのではないかと思いました。
初め冷泉に入った時は、なんて気持のいいお湯なんだと思いました。体にまとわりつく水がとても気持ちがよく、30度もない温度でもこんなに気持のいいものなのかと驚いたほどです。お湯から手を出してみると手の表面が温かくぽかぽかとして、お湯に手を戻すと湯の中でも温かく感じます。
いい湯だなと思い1時間ほどゆっくり浸かり、熱湯にさっと入って出ました。チェックインしてからすぐに入ったので、日中散歩していたのもあり体温が高く、そうした時には冷泉は気持ちのいいものでした。
2回目は夕方に入りましたが、浴室も体温も若干寒くなっていました。部屋にはエアコンがなく備え付けの暖房は使えず体が冷えていたのか、冷泉に入るとお湯は温かく感じ気持のいいものでした。しかし、上がり湯に一旦入ってしまうと、その後は冷泉が冷たくて入れる状態ではなくなってしまいました。
とても我慢できず、交互に入るのを断念して上がってしまいました。部屋に戻っても暖かさは持続せず、段々と冷えてきました。冷泉はずっと浸かっていると体が芯から温まるとブログで書かれていましたが、個人的にはそういった効果は感じられませんでした。
寝る前に3回目の冷泉に入ってみました。2回目に入った時よりも風呂内の温度は冷たく、冷泉に30分ほど浸かっていると鳥肌が経つくらい寒く感じるようになりました。お湯から体を出しても表面が温かくなることもなく、お腹も冷えているように感じました。
すぐさま熱湯に入ると出られなくなるほど気持ちよく、しばらく熱湯に浸かってから体を拭きました。せっかく泊まっているのに、このまま部屋に戻るのも勿体ないと思い、何となく冷泉に足を入れたら入れる温度でした。
一旦体を拭いたのが良かったらしく、冷泉に浸かっても冷たく感じず、ほのかに水の温かさを感じます。ぬる湯にしばらく浸かってから熱湯に入ると、驚くほど体がぽかぽかしてきました。体感としては、交互に入るのを数回繰り返すと体の暖かさが持続します。これくらいのぬる湯と温湯の温度であれば、湯治にもいいなと思います。
冷泉と熱湯を交互に入っても湯あたりのような体へのダメージはなく、ずっと浸かっていても急激なだるやさ眠気もなく、頭がぼうっとしないので、一人合宿の時にもいいのかと思います。ただ、翌日別の湯舟に浸かった時は温度差が酷く体が痒くなってしまったので、個人的には温度差のある冬はちょっとなという感想でした。
ついでに、冷泉に入る時は両手を脇の下に入れると、脇屋お腹周りが冷えるのを防げるので、ずっと浸かっている時にはおすすめです。
湯元ホテルの感想
リーズナブルでいいお湯なので一人旅や湯治にはおすすめかと思います。夏の過ぎた10月は朝夕2食付きで9000円くらいの料金で安く泊まれます。一人の宿泊や素泊まりもできるので、自分の旅に合わせて利用できるのもいいかと思います。料金が安い分、変に元を取ってやろうという気にならずに済みますし、静かな場所なのでゆっくり体を休ませることができます。
お湯がの評判がいいのと、24時間いつでも入れるのが魅力です。個人的には夏に入ると気持ちよさがさらに増すのかと思いますが、湯治目的の人や冷泉にじっくり浸かりたい人には冬の方が料金が安くなるのでいいのかと思います。
基本情報
泉質:アルカリ単純泉
効能:効能運動機能障害、外傷、美肌効果
冷泉:28度、熱湯:41~42℃
源泉かけ流し、24時間利用可能
アクセス:下部温泉駅から徒歩15分、送迎あり
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