北総・南房総エリア1泊2日の旅③ 外房の漁港勝浦くろえむ荘に宿泊

千葉県
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成田駅から勝浦駅へ

前回の記事の続きです。サンキューちばフリーパスを使い成田駅から勝浦駅に向かっています。今回の旅は勝浦の民宿くろえむ荘で一泊して、翌日大多喜を散策します(勝浦の漁港を散策したり朝市を観る予定でしたが、雨が降りできませんでした)。

13:14の電車で成田駅を出て、15:36に勝浦駅に到着します。千葉駅経由で移動しましたが、千葉から茂原駅辺りまでは混でいいました。電車は揺れてスマホの画面や本を読んでいると酔ってしまうほどでしたが、車窓は田んぼが続く長閑な景色が広がり悪くない景色でした。

駅構内にはお雛様が飾られています。「勝浦ビッグひな祭り」と呼ばれるひな祭りが例年2月下旬から3月3日まで開催されるようで、町をあげて3万体の雛人形が飾られるそうです。遠見岬神社や勝浦市芸術文化交流センターで観ることができるようです。「勝浦ビッグひな祭り」は徳島県勝浦郡勝浦町が元祖で、全国の勝浦町と連携して千葉県の勝浦や和歌山の勝浦で開催されているそうです。

勝浦の海

勝浦駅から民宿に向かいます。一人の宿泊でも駅からの送迎がありますが、勝浦湾を見たいので歩いて向かいます。海に出る前の道には物騒な看板が。

人の通りも車の通りもなく、寂しい道です。

海岸に出て128号線をひたすら西に歩きます。15分もあればくろえむ荘に着く予定でしたが、30分かかりました。

勝浦駅の近くには勝浦中央海水浴場がありますが、勝浦は漁港だけでなくリゾート地としても知られているそうです。

漁港の方は、勝浦市内に17の漁港があり四季折々様々な魚が水揚げされますが、金目鯛、カツオ、サザエ、アワビ、伊勢エビなどが有名です。

海岸沿いは風が強く、あまり散歩には向きません。

串浜漁港

この辺りで道路を渡って右に曲がると、今晩の宿に着きます。

くろえむ荘

地元・松部漁港で水揚げされた新鮮な魚介類や、漁師のご主人が獲ってきた食材を素材のうま味を生かして料理を楽しめる民宿。中でも金目鯛の煮付けは好評で、口コミで遠方からも宿泊客が訪れる宿(くろえむ荘のホームページ参照)。

こちらの宿は。勝浦の宿を探した時に評判がかなりよかったです。リーズナブルに豪華な海の幸を楽しめる夕飯が高評価で、海岸に近く散歩にもいいので泊まることにしました。

館内

部屋は6畳の和室。新しくはありませんが掃除が行き届いていて清潔です。

バストイレなしの部屋なので洗面所も共有です

お風呂

浴槽は広くのびのびと浸かれました。

あると撮ってしまうケロリン

夕食

18時になりに夕食が部屋に運ばれます。部屋食なので一人旅にもおすすめです。評判通り写真で見るよりもボリュームが凄いです。普通の人は食べ切れないないのではないかと思える量です。

刺身はカツオ、マグロ、ヒラマサ、ツブ貝。鮮度抜群、新鮮そのものの味です。カツオは新鮮そのもの、臭みがまったくなく普段とは違う味が楽しめます。スーパーで買うカツオは寝かせているというのか、熟成しているというのか、熟成香のようないい臭みがありますが、それがまったくせず、食感もトロっとしていて脂が乗っています。

マグロやツブ貝もいうことなしの味ですが、ヒラマサもコリコリした食感で新鮮さを楽しめました。切り方も関係していそうです。

お新香や酢の物の味つけもよく、美味しいです。

サザエ

伊勢海老。房総に来たら一口食べたい一品です。

金目の煮付け。大振りで濃いめの味つけで、ご飯が進みます。

鍋には海老にハマグリに金目にと具が豪華です。出汁も美味しかったです。

量も味も大満足で、一人旅には贅沢過ぎます。

朝食

朝食は7時半にお願いして、部屋で食べました。

伊勢海老の味噌汁

伊勢海老は出汁用に殻のみかと思いきや、身もしっかり入っています。

感想

朝から贅沢な食事でした。朝夕2食付きで9,000円と料金も安く大満足の食事でした。房総名物の「さんが焼き」が食べられなかったのと、翌朝雨が大降りで海岸を散歩できなかったのは残念でしたが、それでも量と質のいい食事を楽しむことができ、いい宿でした。冬の晴れた日は勝浦の海から日の出が見えるそうです。そういえば、ひげ剃りはありませんでした。

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勝浦駅周辺散策

8時半にチェックアウトして車で勝浦駅まで送ってもらいます。昨日30分かけて歩いた道も、たったの5分で着いてしまいました。

あいにくの雨ですが、スマホで朝市の開催状況を確認したら通常通りとなっていたので、朝一のある通りまで行ってみます。

遠見岬神社

途中石段が気になる神社を見つけたので参拝してみます。

遠見岬神社という名前で、神武天皇の時代に造られた神社と伝えられているようです。勝占忌部(かつらいんべ)という人が創建したため、この人の名前にちなんでこの辺りが「勝占=かつら」と呼ばれ、「勝浦」と呼ばれるようになったそうです。

石段とその両脇に並ぶ赤い灯籠がなんともいい景観です。

この時間は閉まっていましたが、石段の右手にある窓口で御朱印をいただけるようです。

冨咲の石段。遠見岬(とみさき)は冨咲(とみさき)に通じ、この石段を上ると「冨が咲き幸せになる」と伝えらえているのだそうです。

勝浦ビッグひな祭りの時にはこの石段に沢山の雛人形が飾られます。

石段を登ると稲荷神社の祠があり

右に曲がると更に階段が続き

登り切ると、海と勝浦の家々が見渡せます。

勝浦漁港や海水浴場が見えます。

手水舎。屋根も石でできた特徴のある建物ですが、老朽化のため倒壊の危険があり使用が禁止されています。

こういうのを見ると、地方の神社やお寺は維持費や修繕費に苦労しているのが分かります。2019年は9月に台風15号が、10月には台風19号・21号が上陸して千葉県に多大な被害をもたらしました。

御本殿

ご祭神は天富命(あめのとみのみこと)で、房総に神事で使われる麻や漁業・農業・建築業などのさまざまな産業を伝えた人物とされています。

古来より歴代の勝浦城主や漁民・商人が訪れてきた神社です。

来た道を戻り朝市を見に行きます。

参道沿いかその近くにお店があるはずです。

仲本町通り

さて、仲本町通りに来ましたが、それらしきお店は見当たりません。朝市は水曜以外は毎日やっていて、月の後半の16日~月末はここでやっているはずですが、お店が出ていません。

1軒だけ開いていた冷凍の魚や干物を売っているお店に入ってみたら、地元のお客さんから今日は雨が降っているから朝市が中止になっていると教えてもらいました。

朝市の案内サイトを見てみると「本日の朝市は18店舗出店、場所は仲本町通り、時間は6時半から11時」となっていますが、昼過ぎに見てみたら「本日は雨のため出店数は0軒」と更新されていました…。日帰り温泉もそうですが、田舎はこういうことがよくあります。

お客さんから「今の時期はかつおの刺身が美味しいよ、隣のなかむらという割烹が勝浦じゃ一番だよ」なんてことも教えてもらいました。

せっかくなので勝浦の朝市の話を書いておきます。勝浦の朝市は、石川県の輪島・岐阜県の高山と並ぶ「日本三大朝市」の一つとして知られています。早朝から旬の魚介類や新鮮野菜などが並び、地元住民と遠方からの訪問者との交流の場としても親しまれています。毎月1日〜15日は下本町朝市通り、毎月16日〜月末までは仲本町朝市通りで開催されています。

朝市が始まったのは江戸時代の天正19年(1591年)で、当時の勝浦城主であった植村泰忠(うえむらやすただ)が農業・漁業の奨励のために農水産物を交換する場として開設したと伝えらえています。当時は365日いかなる天候でも朝市が開かれ、10日を区切りに上本町・仲本町・下本町と場所を移動して開き、出店のため背負い篭・手車・大八車・馬車や牛車を使い、多くの品物が運ばれたようです。

楽しみにしていた朝市が空振りに終わったので、せめて勝浦漁港を観に行こうと海に向かいましたが、工場などの建物で海に出れず、結局見れませんでした。そんなこんなで遠見岬神社以外観ずに駅に戻ることになりましたが、帰ってから調べたらこの辺りには覚翁寺というお寺が有名でした。

立派な山門のある浄土宗のお寺で別名「茶水寺」とも呼ばれ、本堂には江戸彫刻の名人といわれる初代波の伊八が手がけた欄間(らんま)があるお寺です。境内には400年絶えることのない湧き水や、ピラミッドのように建てられた独特の形をした無縁仏があり、見所のあるお寺です。勝浦ビッグひな祭りの時には山門の前で雛人形が飾られるようです。

また、国の登録有形文化財の宿として知られている旅館の松の家も有名です。江戸時代末期創業の歴史があり、昭和初期に建てられた木造二階・瓦葺の入母屋造りの純和風建築を楽しめる旅館です。樹齢2000年の檜を使ったお風呂が特徴で、一人の宿泊や素泊まりも受け付けていて宿泊がおすすめですが、立ち寄ってお店の外観を写真に納めるのもいいのと思います。

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勝浦駅から大多喜駅へ

9時半の電車に乗って大多喜駅に向かいます。大原駅まで外房線で移動し、大原駅でいすみ鉄道に乗り換えます。

次回に続く

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