和歌山駅の近くにあるネットカフェで朝を迎えます。旅6日目は高野山金剛峯寺に行き、大阪に移動して難波のネットカフェで1泊します。今回の記事では高野山奥の院、金剛峯寺、壇上伽藍、大阪難波の街を紹介します。
それでは旅の行程です。
6日目の行程
4:00シティインチェックアウト
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5:34和歌山駅発
7:46高野山駅着
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8:25高野山駅前発(バス)
8:40一の橋口着(バス)
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8:45奥の院
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10:50金剛峯寺
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11:25壇上伽藍
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11:50霊宝館
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12:50高野山駅発
15:30橋本駅着
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16:07橋本駅発
17:58難波駅着
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JR難波駅の近くにあるネットカフェで1泊
4時に和歌山駅の近くにあるネットカフェ・シティインを出ます。店内は空いていて狭くもなかったのですが、トイレが汚なく残念でした。排水の臭いが酷く、手洗い場が男子トイレと女子トイレの共用で一つしかなく、顔を洗うことすらできないような場所でした。
仕方がないので和歌山駅のトイレを借りて顔を洗い歯を磨き、コンタクトをつけます。駅のトイレで身支度を整えるのは初めてで、早朝のトイレには誰も利用者がいませんでしたが抵抗がありました。
朝食を取りたかったのですが、駅の近くにドトールやマックがなく、朝ゆっくりできる場所がないのも初めてでした。東京と違って早朝から営業しているお店は大きな都市でないとないことを実感します。駅の近や駅ビルの構内に軽食を提供しているお店はあるのですが、早い時間は営業していないのがほとんどです。
コンビニも同様で、駅の近くにはコンビニが無くキヨスクしかない所が多いのですが、朝は開いていない店が多く電車日本一周の旅では朝食を食べないことが多かったです。
さて、和歌山駅の改札を通って駅のホームで電車を待ちます。そういえば和歌山の方言ですが、和歌山駅周辺ではお会計の際に「おおきに」とは言わず「ありがとう」と言いますが、イントネーションが東京と違って語尾が上がるものでした。
5:34の始発に乗って高野山に向かいます。JR和歌山線で橋下駅まで行き、私鉄の南海鉄道に乗り換え、ケーブルとバスで向かいます。南海鉄道から18きっぷは使えないので、交通費が結構かかります。
橋本駅に向かうJR和歌山線は、景色のいい路線でした。右側の席がおすすめです。
窓から田んぼと用水路と空が見え、ガタン、ガラゴロ、ガタン、ガラゴロと線路を走る電車の音が心地よく聞こえます。駅で電車が止まれば、蝉の声が聞こえます。
単線の所が多く、駅で向かいの電車が来るのを待つことが多いのですが、これを「待合わせ」とアナウンスしています。都内の各駅停車と急行の待ち合わせとは違います。
五条行きの電車に1時間と少し乗り、6:50に橋本駅に到着です。
橋本駅からは私鉄の南海鉄道に乗り換えて、極楽橋駅へ向かいます。単線で山を上がっていきます。
運賃は、南海鉄道とケーブルとセットで片道830円。
極楽橋駅からケーブルに乗り、更に山を登り、高野山駅へ行きます。
高野山
高野山駅に到着です(帰りに撮った写真)。
高野山駅からはバスで、奥の院に向かいます。乗車時間は約15分、運賃は360円です。降車場所は、一の橋口というバス停です。
まずは奥の院に向かいます。
奥の院
奥の院は空海が今でも瞑想を続けているとされる聖地です。樹齢千年に及ぶ杉に覆われた参道の両脇には、20万基を超える諸大名の墓石や、記念碑、慰霊碑が約2kmにわたり並んでいます。
お墓の中を歩く前に、高野山の説明を。
高野山
弘法大師・空海が開いた日本を代表する真言密教の聖地。内八葉外八葉と呼ばれる峰々に囲まれた盆地は蓮の華に例えられ、人里を眺める事も人里から眺める事もできない場所です。俗世と隔絶された密教の聖地であり、同時に多くの人々が暮らし、祈りと生活が一体となった天空の宗教都市でもあります。弘法大師の御廟のある奥の院と、弘法大師が真言密教の根本道場を開くにあたり最初に着手した壇上伽藍が、二大聖地とされています。
二大聖地の一つ、弘法大師の御廟に向かいます。
参道には名だたる戦国大名や皇室や公家のお墓があります。
鳥居があったり、無かったり
車の走る音がないので、静かです。
墓石は大体こういう形をしているのですが、五輪塔と呼ばれる墓石です。
(この先の、豊臣家の墓のところで説明します)
杉の木が圧巻です。
樹齢400年~600年とも、700年ともいわれています。
戦没者のお墓
十三重石塔
たまに見かける13重の供養塔は、なぜ13なのかはっきりとは分かっていないそうです。十三仏や末法思想、浄土信仰と関係があるともいわれています。供養塔には二重、三重、五重、七重、九重、十一重のものがあるようです。
苔が綺麗です。
豊臣家のお墓
五輪塔
五つの違う形の石を組み合わせた塔です。上から、空・風・火・水・地、となります。宇宙はこの五つの要素から成り立っていると、弘法大師が説いたといわれています。人の体もこの五つの要素からできているといわれ、日本独自の形らしいです。
織田信長のお墓
御廟橋の手前に到着です。
御廟の前には玉川が流れ、この橋より先は神聖な場所となり、写真や動画の撮影が禁止されています。
奥の院には朱印はありません。中はオレンジ色の電球の灯篭が堂内に吊るされており、圧巻です。金箔の塗られた灯篭があり、凄いなと思ったら200万と書かれています。献納か献奉用ですが、こういう値段なんですね。企業用でしょうか。
二人のお坊さんが護摩の受付をしていましたが、暑そうで大変そうでした。後ろで炊き上げをしていて、タオルで口もとを押さえていました。
英霊殿
戦没者が祀られています。
東日本大震災で亡くなった方の慰霊碑も
弘法大師御廟へ続く参道の入口
奥の院の後は、金剛峯寺に行きます。40分ほど歩きます。
バスでも移動できますが、せっかくなのでのんびり歩いてみます。
道沿いにはお土産屋やお寺や宿坊があります。
いつの間にか写真がスクエアになっていました。
神社
お寺
高野槇(こうやまき)
高野山に多く生えていることから「高野槇」と言われ、高野山では霊木とされており、お供え花として使われているようです。昔、高野山では「禁植有利竹木」という決まりがあり、果樹や花樹、竹や漆などを植えることが禁止されていたため、花の代用とされたのが始まりといわれています。日持ちが良く水も腐りにくいという理由から、現在でも仏壇やお墓にお供えされています。
金剛峯寺
弘法大師空海が広めた高野山真言宗のお寺は日本全国に約3,600もあり、この金剛峯寺がその総本山です。高野山全体の宗務が行われている場所です。
拝観料は500円。
お茶と和菓子をもらえます。畳の上でしばし休憩です。
狩野派の襖絵や国内最大級の石庭「蟠龍庭(ばんりゅうてい)」があり、見どころがあります。
あいにく石庭は工事していて、広さを感じることができませんでした。
金剛峯寺を見た後は、高野山の二大聖地の一つ、壇上伽藍を見て回ります。金剛峯寺から300mくらいでしょうか、近くにあります。
金堂
伽藍の中央にあり、高野山の総本堂です。重要な行事のほとんどが、ここで執り行われます。
根本大塔
真言密教の根本道場のシンボルとして建てられた日本最初の多宝塔です。根本道場とは真言宗の総本山のことです。
根本大塔の後は、近くにある霊宝館へ。
入館料は600円と安くはありませんが、説明が分かりやすくいい所でした。
お寺の神さまと言っても如来、菩薩、明王とといろいろな神様がいますが、それぞれの違いを分かりやすくまとめています。説明しているパネルの内容をプリントアウトしたものがあり、退館時に言えばくれるので、勉強になります。
高野山霊宝館でいただいたものです。
展示されていたものも素晴らしく、奈良や京都の博物館、資料館に引けをとらないものでした。
境内を歩いて十分満喫したので、下山します。食事は取らなかったのですが、精進料理や胡麻豆腐、釜飯のお店があります。観光地として知られている所なので、昼にはどこも混むようです。
感想
お寺の雰囲気や建物が好きな人には、1日楽しめる場所だと思います。昔ながらの瓦や壁、戸が風情があって見ていて楽しめます。石塔や石灯篭、砂利や苔や用水路のある道を歩くのも、良かったです。
逆にそういったものにそれほど興味の無い人にとっては、あまり楽しめない場所かと思います。世界遺産だから、有名だからということで何となく行くのは、お金と時間が勿体なく感じます。事前に調べて行かないとどういう場所なのか分かりませんし、ただ広い敷地を歩くといった感じになってしまいます。高野山に行くまでに時間もお金もかかるので、何となくならあまりおすすめできない所だと感じました。
今回の旅で本格的にお寺を参拝したのは、今日が初めてです。お寺では参拝料を払いますが、神社にはありません。何でだろうと調べてみると、どうやら維持費の問題らしいです。神社では本殿に人を入れることがありませんが、お寺ではお堂に人を入れます。
多くの参拝客がお堂に入るだけでも床が傷み、修復にお金がかかるから、というのが主な理由のようです。柱一つ直すにも、朱塗りだと何百万かかるらしいです。
さて、ケーブルのある高野山駅に歩いて戻ります。
高野山駅に戻り、ケーブルと南海鉄道で橋本駅に向かいます。
極楽橋駅。風鈴が綺麗でした。
橋本駅からは16:07発の王子行きの電車に乗り、大阪方面に向かいます。橋本から王子まで1時間10分くらいJR和歌山線の電車に乗り、王子駅からは関西本線でJR難波に向かいます(乗車時間は30分くらい)。
大阪難波
何だかんだ2時間ほどかかり、18時前に難波駅に着きました。
コインランドリーで2日分の洗濯を済まし、軽くたこ焼きでも食べようと思い町を歩きます。
外人が多く、特に中国人が多いです。
空いているたこ焼き屋はなかなか見つけられず、難波グランド花月前にあるたこ焼き屋が空いていたので入ります。店内にサインが飾ってあり、後で調べたらそこそこ有名な店みたいでした。
外はそこまでカリカリではないですが、中はとろとろで大阪のたこ焼きを食べたという実感がします。9個で500円だったかと。
ネットカフェに入るまで、まだ30分ほど時間があるので、もう一軒たこ焼きを食べたいと思いますが、どこも混んでいて入れませんでした。空いている席があっても、今日は終わったんでと断られたお店が数軒あったので、断念してネットカフェに入ることにします。大阪はたこ焼きが人気なのですね。
普段なら混んでいても気にせずお店に入りますが、大きなリュックを背負っているとなると入れるお店が限られてきます。ラーメン屋などのカウンター席だとリュックの置き場がないので、興味のあるお店があっても入れない所が、旅では沢山ありました。食事のために駅のコインロッカーに400円払ってリュックを預けるのもどうかと思いましたし。あまり食事は楽しめませんでした。
20時にコミックバスターに入りこの日は終了です。仕方なくネットカフェでたこ焼きを食べました。
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