今回は世界遺産に推薦中の佐渡金山のアクセスや運賃などの基本情報と、旅をした感想を紹介します。記事が長くなるので、佐渡金山の歴史や見どころは別の記事で紹介しています。
佐渡金山の簡単な説明
まず始めに、佐渡金山の説明を簡単にしておきます。ここを押さえておかないと佐渡金山のことが分からなくなるので、少しだけお付き合いください。
一般的に佐渡金山という場合、相川金銀山のことを指しています。「佐渡金山」は佐渡にある幾つもの鉱山の総称で、その中には銀山や銅山もあります。その幾つもある鉱山の中でも規模が大きく、観光の拠点となっているのが相川金銀山で、これを「佐渡金山」と呼んでいます。
ですので、佐渡金山に行こうと思ってアクセスなどを調べる際は、「相川金山」へのアクセスを調べることになります。ここもややこしくて、本来は相川金銀山なのですが、分かりやすいように表記しているせいか、バス停や坑道見学の名称は「相川金山」となっています。
世界遺産登録と絡んでいるのが原因で、世界遺産は銀を含まない金に関連するものだけが推薦され、その登録を目指しているので、「銀」という言葉を付けていないのだと思います。
いずれにしても「佐渡金山」について調べる際は「相川金山」で検索しましょうということです。
佐渡へのアクセスと移動時間
新潟駅から相川金山までのアクセスは以下の通りになります。
大雑把に書くと
新潟駅→新潟港→佐渡両津港→相川金山
となります。
新潟駅から徒歩かバスでフェリー乗場の新潟港に行く(30分)
新潟港からフェリーで佐渡の両津港に行く(2時間半)
両津港からバスで相川バス停まで行く(1時間)
相川バス停から相川金山までバスがあればバスで、なければ歩く(30分)
と、結構アクセスが面倒です。
かかる時間は大体の目安で4時間です。
これだけだと分かりづらいので、それぞれ見ていきましょう。
新潟港からカーフェリーで佐渡両津港へ
2023年4月に佐渡金山に行きました。
5:00過ぎに新潟駅近くのビジネスホテルを出て、フェリー乗り場に向かいます。
朱鷺メッセの奥にあります。
早朝はバスがないので30分歩きました。
佐渡汽船のフェリー乗場は新潟駅の北にあります。
フェリー乗場にはお土産屋もあります(早朝は開いていません)。
佐渡には5つの酒蔵があり、その中でも北雪酒造が特に知られているかと思います。
カーフェリーの2等の自由席で佐渡に向かいます。
2等は予約不要なので当日券売機で買います。
ジェットフォイルという1時間5分ほどで着く船もありますが、運賃は2023年12月現在片道6,990円です。
カーフェリーは旅をした時は往復で5620円でしたが、2023年12月現在は5800円に値上がりしています。
※1等は片道4,960円、特等は7,240円
フェリーの2等は絨毯に雑魚寝といったものです。
帰りに使いましたが、貸し毛布は1枚100円で使えます。
振動と揺れで船酔いしそうでしたが、それほど揺れませんでした。
片道4時間、往復8時間かかり、運賃も決して安くありませんが、フェリーからの景色は楽しめます。
かかるお金
運賃と施設の料金は2023年12月時点のもので、カーフェリーが5,800円、バスが1,500円(1dayパス)、鉱山入場料が1,500円(共通券)、新潟駅からバスに乗れば往復520円で9,320円と1万円近くかかります。
8時間の移動時間と1万円近くかけて行く価値があるのか、
実際に旅をするとなると悩むものです。
実際に旅して感じたのは、折角行くからには1泊した方がいい、というものでした。
快活クラブもあり安く泊まることもできます。
両津港から相川金山へ
両津港に着き、バスで相川金山に向かいます。
両津港には佐渡の見どころ案内があるので、事前にこちらを見ておくとより観光を楽しめるかと思います。
この時は時間がなく帰りに観ましたが…。
佐渡交通の窓口で、バス乗り放題フリーパスの佐渡1dayパスを買いました。
1,500円です。2日間乗り放題なら2,500円です。
この時にバス乗り場を教えてもらえたのでバスは難なく乗れました。
相川金山はバスで佐渡を横断して向かいます。
乗車時間は1時間です。
バスの窓は雪の反射を防ぐためでしょうか、水色でした。
ついでですが、佐渡は「佐渡島」と書いて「さど」と読のが一般的なようです。
「さどがしま」と読むべきとの声も上がっているようですが、現状は「さど」と読むのだそうです。
相川のバス停で降り、相川金山まで25分歩きます。
相川から佐渡金山行のバスが出ていますが、この時は時間が合わなかったので歩きました。
また両津港から金山に直通するバス(乗車時間は70分)も本数は少ないですが出ています。
西坂という石段の続く道を歩くと佐渡奉行所跡があります。
詳細は佐渡金銀山②の記事で。
坂を上って行くと、途中、道遊の割戸が見えます。
佐渡金山のシンボルで、江戸時代に金を求めて山のてっぺんから掘り進めたら山を真っ二つにしてしまった跡です。
相川金山の明治時代コースを歩くと、近寄ることができます。
無宿人の墓地や小屋、明治時代以降の遺構も、途中にあります。
所々に説明板があるので予備知識がなくても大丈夫です。
車の通りが少ないので歩きやすいです。
世界遺産に登録されたら変わるのかもしれませんが…。
相川金山
そして相川のバス停から25分ほど坂を上ると、坑道の入口に着きます。
坑道は江戸時代コースと明治時代コースの2つあるので、共通券で両方観るのがお勧めです。
坑道内も説明板が結構あり、事前に下調べをしなくても佐渡金山についていろいろと知ることができます。
お土産屋や資料館もあり、結構見学に時間を要します。
近代の遺構
坂を下り、佐渡奉行所跡の近くには、昭和の鉱山関連施設の遺構があります。
佐渡金山といえば江戸時代のイメージがありますが、平成元年まで採掘が行われていて、鉱石が選鉱されていました。
こちらも佐渡金銀山②の記事で詳しく解説しています。
相川郷土博物館もいい資料館でした。
相川金銀山に関係する資料や、相川地区に関連する考古、民俗、鉱物など幅広い資料が展示されています。
※2023年12月現在、臨時休業中です。
相川のバス停の近くには海があり、散歩するのもお勧めです。
時間があれば食事処に行くのもいいのかと(時間がありませんでしたが)
佐渡から新潟へ
2時半過ぎのバスで相川バス停から両津港に戻ります。
ご飯を食べる時間がありませんでした。
これでも新潟駅に着くのは夜の7時です。
佐渡の滞在時間は6時間半でした。
半日もあれば時間が十分あると思っていましたが、見どころが多くあっという間でした。
やはり1泊してゆっくり観るのがお勧めです。
もう少し無理をすれば17:48の相川発のバスに乗るまでいられます。それだとに18:50に両津港に着き、19:30にフェリーが出て夜の10時に新潟港に着きます。
バスが遅れたらフェリーに乗れない可能性がありますが18:13に相川のバスに乗り19:12に両津港に着く便もあります。
そして4時過ぎにフェリーに乗り新潟港に向かいます。
帰りはブランケットを借りました。
フェリー乗り場かフェリーの中でご飯を軽く食べようと思いましたが値段が高いと思い止めました。
後から全然高くなかったことを知りましたが、おそらく交通費が高かったのでそう感じたのだと思います。
外に出ると夕焼けを見ることができました。
行きは天気がよければ朝日を見れるのかもしれません。
運賃は高いですがこうした景色を楽しめるので観光にはいいのかもしれません。
感想
相川金銀山を散策した感想ですが、相川金銀山は観光地としてはいい場所でした。
説明板が各所にあり、模型や人形などが分かりやすく、また当時使われていた実物の道具を見ることができ、展示が充実しています。
適度に歩きながら遺構を見るのもよかったです。
ただ、やはり運賃と入場料は高く感じます。
今朝は朝早くから移動しましたがそれでも6時間半しかいれず、日帰りは少し無理があるように感じました。
せっかく時間とお金をかけて佐渡に来たからには金銀山だけでなく海の幸や地酒を楽しみ、自然を感じながら静かに散歩するのがいいのかと思います。
一泊してゆっくり過ごすのがいいのではないかと思いました。
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