釧路駅から離れたネットカフェで朝を迎えます。旅44日目は釧路から札幌に戻ります。北海道の旅は切り上げて、予定を早めて東北の旅をすることにしました。今回は(今回も)昨日来た道を戻るだけなので見所のない一日となります。
4時半過ぎに釧路のネットカフェを退店して、釧路駅に向かいます。歩いて30分です。
綺麗な朝焼けです。
5時過ぎに釧路駅に着き、5時半過ぎの始発を待ちます。
団地
団地には煙突が沢山立っています。集合煙突というものらしいです。北海道では石油ストーブを使うので、有害な物質が部屋にこもらないように、煙突があるのだそうです。煙突の上にはテレビのアンテナが取り付けられています。
5時半くらいの電車で釧路駅を出発します。
ガラナ飲料 コアップ
ガラナ飲料も北海道のイメージが強い飲みものです。1958(昭和33)年以降、コカ・コーラに対抗するためにガラナ飲料が各地で販売され、ほとんどの地域ではコカ・コーラに負けて売られなくなります。しかし北海道ではコーラよりも早く上陸したため根付くことができたらしく、今でも売られているのです。コーラの進出(侵略と考えられたようですが)を危惧した日本の清涼飲料協会みたいな団体が、ブラジルの大使館に許可を得てブラジルのガラナを使った炭酸飲料を輸入したという歴史があるそうです。
さて、昨日と同じように10時間かけて札幌に移動します。明日も移動だけの1日になるのですが、札幌から新青森駅に移動するだけです。今日と明日の二日間は日記が書いていないので、細かいことは覚えていないのですが、日記を書いていないこと自体、相当すさんでいたんだと思います。旅にうんざりしていたのは確かで、電車で移動することも苦痛になっていたと記憶しています。
実は、五箇山・白川郷を観て東京に戻った、第二弾の旅の終わりの時点で旅に飽きていました。旅がつまらないのではなくて、素晴らしい名所を転々としたので満足したのです。同時に、この先の東北・北海道の旅を考えると、西日本よりも見応えがあるようには思えませんでした。そんな気がしていたのですが、私用で一旦東京に戻り数日もすればまた旅を楽しめるという期待もありました。しかし、実際は旅を始めてからもそれほど見所がなく、移動メインの行程で1日に観れる場所は少なく、ネットカフェの設備はよくないといったことが多く、予想通りの面白みの欠ける旅となりました。
モチベーションの上がらないまま、義務感でただただ広い道内を電車で移動するよりも、早々に見切りをつけて次に移動した方がいいので、北海道の旅を終わらせました。長くなってしまうので、この辺のことは別館で書こうと思います。
誤解のないように、北海道に魅力がないのではなくて、自分の組んだ旅程がいまいちだっただけです。
それにしても天気はよくありません。天気予報をみると、この先も数日は天気が優れず、曇り空の広がる日が続きます。旅に飽き退屈だとはいえ、快晴の日が続いていれば北海道の旅を続けていたでしょう。そういう意味では仕方ないと割り切れます。
当初の予定についても書いておきます。本来であれば今日は釧路から網走に向かっていました。こんな行程です。
2015年9月13日
5:30釧路にあるネットカフェを退店
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6:06釧路駅発
9:18網走駅着
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10:14網走駅2番乗場発(天都山行バスで網走監獄へ。運賃800円。網走駅観光案内所で事前にバスチケットを買う)
10:21博物館網走監獄着
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10:30網走監獄(1080円。スマホの画面提示で¥970円に)
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13:11博物館網走監獄発(天都山行バス)
13:18北方民族博物館着
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13:20北方民族博物館(510円)
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15:24北方民族博物館発(バス)
15:40網走駅着
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16:15網走駅発(JR)
19:53釧路着
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20:30ネットカフェで一泊
観る予定だったのは、網走監獄と北方民族博物館です。わざわざ行かなくても、ネットでも大体の展示内容が分かるので魅力がありませんでした。旅でいろいろな博物館や資料館に行くと分かるのですが、わざわざ足を運ばなくてもと思う場所は少なくありません。知識だけなら本を読めば得られますし、旅や史跡の好きな人が書いているブログを読めば展示物の内容やその資料館のことが分かります。
旅程も3時間かけて網走駅まで移動し、網走監獄や博物館を見て、また戻るといった効率の悪い行程です。網走駅から旭川まで電車で移動したいのですが、終電がなんとお昼です。そんな早い時間に電車が終わってしまいます。網走駅周辺にはネットカフェや安く泊まれる宿もないので、一旦釧路に戻らなければなりません。旅を計画している段階では、こういう一見効率の悪い旅も面白そうだな、なんて思っていましたが、実際はする気にはなりませんでした。
牧草ロール
刈り取った牧草をロール状にしてラップでくるみ、2~3週間乾燥させています。牧草の生えない冬間の牛の餌です。
車窓
北海道で残念だったのが、車窓です。こんな感じの車窓が続きます。広大な大地を見渡せるのかと思っていましたが、電線や木々が見える車窓が多かったです。
山間部を電車が走ることがない分、草木の生い茂っている所を通ります。横からはいい眺めが見れませんが、前後はそれなりに楽しめます。
とはいえ北海道の歴史を考えると、車窓がつまらないなんて贅沢なことはいうべきではないのかもしれません。北海道は電車を走らせるだけでも大変な土地だったのですから。厳しい労働環境の中、北海道では多くの人が命を落としています。線路の枕木の数だけ犠牲者がいたといわれています。厳しい労働環境もさることながら、どのようにして労働者を集めたのかも、歴史の影の部分があります。これも別館にゆずるとして、北海道の鉄道といえば廃線がよく話題にのぼります。
2020年の時点では、札幌から東は釧路まで、北は名寄までが運営可能とみられ、その先は廃線の可能性が高いといわれています。JR北海道単独での維持が困難な路線、つまり毎年赤字の状態です。青春18きっぷや北海道&東日本パスを使って旅をするのは、現実的ではなくなっています。時代の流れなので仕方ありませんが。
さて、夕方を過ぎた頃に札幌駅に到着し、2日前に泊まったネットカフェで一泊して、この日の日程は終了です。
おまけ
東京に住んでいる者としては、電車にトイレがあるのは珍しいことに感じます。長距離を移動する電車にトイレがついているのは助かりますが、中は基本的にはこんな感じになっています。
手を洗う蛇口も含めて、ペダルを踏んで水を流します。
駅構内のトイレと一緒で、石鹸はありません。
鏡もなかったような気がします。
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