【川崎】夏の風物詩 川崎大師の風鈴市

神奈川県

2017年7月に川崎大師の風鈴市に行きました。初詣で人気の川崎大師は毎年夏になると全国の風鈴が集まる風鈴市が開催されます。今回はどんなものか気になったので観に行ってみました。今回は短い記事ですが、風鈴の歴史について説明しています。

川崎駅から大師線に乗り換えて、川崎大師駅に向かいます。大師線のホームには、風鈴市の看板があり例年7月20日前後の水曜~日曜の5日間開催すると書かれています。平日も開催されているので、土日に仕事がある人にもおすすめです。

川崎大師駅に降りてから8分ほど歩くと、参道の仲見世通りに着きます。

前回の写真ですが、参道では飴を包丁で切る音が響きます。

この日は土曜日だったので、参拝客が多く参道が賑やかでした。川崎大師の名物だるまも売っていました。

だるまといえば厄除け・開運の縁起物で知られていますが、だるまの赤い色は護摩焚きの炎を表し、邪気を払い煩悩を消滅させる意味があるのだそうです。また、上へ燃え上がる炎は運気上昇を意味しているといわれています。

苔玉

饅頭や煎餅などの仲見世定番のお土産屋が並びます。

大山門

川崎大師
関東厄除け三大師の一つとして知られる、初詣で人気のお寺です。総本山は京都東山七条にある智積院で、成田山新勝寺や高尾山薬王院とともに、真言宗智山派の大本山の寺院です。関東厄除け三大師のもう二つは、東京の西新井大師と千葉県香取市にある観福寺です。ご本尊は弘法大師こと空海のご尊像です。

山門をくぐり境内に入ると、左に風鈴市が開催されています。

川崎大師風鈴市
全国47都道府県から900種類、30,000個もの風鈴が集まる、夏の風物詩です。5日間で約30万人もの来場者数があります。歴史は浅く1996年に始まったもので、当初は8都道府県の風鈴から始まりました。今では海外からも風鈴が集まるようで、各地の伝統工芸を取り入れた風鈴は一見の価値があります。

川崎大師オリジナルの「厄除けだるま風鈴」は特に人気があり、風鈴市開催の約1か月前に護摩という真言宗の儀式を行い、厄除けされています。ご利益がある風鈴としては珍しく、それゆえ人気があるのですが、カラーも定番の赤色をはじめ12色とバリエーションも豊富です。

この時は厄除けだるま風鈴のことを知らず、写真を撮りませんでした…。残念です。

天井には簾が被せてあり、日光があたらないようになっています。風鈴の音色を楽しめるように、扇風機がかかっているので、屋外ですがそれほど熱くはありません。

風鈴の値段は、大体1個2千円~3千円が相場のようです。

ガラスだけでなく、鉄や陶器の風鈴もあります。

形もキャラクターや野菜果物、動物を型どったものと、いろいろな風鈴が並びます。

いろり風鈴なんてものもあります。岩手県からの出店です。

静岡県の竹籠の中にある風鈴。風を受けると、風鈴を囲っている竹籠が横に回転します。

大体こんな風に人が流れるので、立ち止まって写真を撮るのはなかなかできません。

各地のいろいろな風鈴を写真に収めたい人には、写真をゆっくり撮るのはちょっと難しいのではないかと思います。

石の風鈴

水琴窟(すいきんくつ)の音を再現した風鈴なんていう面白いものもあります。

水琴窟(すいきんくつ)は地中に作った空洞に水を滴らせ、音を反響させる仕掛けで、日本庭園にみられる技法です。日本の庭園技術の中でも最高の技巧といわれていますが、そんな音が楽しめる風鈴ということらしいです。

風鈴というとガラスのイメージが大きいのですが、鉄や銅のものも多く見受けられます。

風鈴の起源は、諸説ありますがお寺の風鐸(ふうたく)とされています。風鐸とは、青銅で出来ている小さい鐘で、お寺の軒下?のような所に下げられています。風が吹くとカランカランと青銅の鈍い音を出すそうです。こんなやつです。

この青銅の風鐸から出る音には魔除けの意味があるとされ、「風鈴」という言葉が文献に現れるのは、鎌倉時代が最古のものだと言われています。

魔除けというのは、昔は強い風は流行病や悪い神を運んでくると考えられていたようで、魔除けの音を出すことで、この音が聞こえる範囲は聖域であり災いが起こらないとしていたのです。

昔は、夏は気温が上がり菌が繁殖し、疫病が広がることが多かったため、次第に夏の魔除けとして風鐸が定着していったようです。

そして、江戸時代になりオランダからガラス細工が日本に持ち込まれ広がると、ガラス製の風鈴が江戸で流行るようになったらしいです。そんな歴史が風鈴にはあります。

風鈴市には露天もあるので、食べ歩きも気軽に楽しめます。

山門をくぐって境内に入った所の横で、猿の大道芸をしていました。猿回しというようです。

猿回しというものも歴史があるもののようで、江戸時代には芸として普及していたようです。猿は馬の守り神とされていたので、鎌倉時代頃に武家で馬屋の厄除けに猿が使われていたのですが、室町時代以降になると祈祷の要素がなくなり芸とされ、江戸時代には各地を巡業する芸能になったようです。

神社にお寺に行くといろいろな発見があって面白いものです。

ちゃんと写真を撮ることができず、中途半端な記事になってしまいましたが、以上川崎大師の風鈴市の紹介でした。全国各地の風鈴が集まる風鈴市は、西新井大師でも毎年行われているようで、機会があればそちらにも行ってみたいと思います。

西新井大師の方は風鈴祭りというのですが、川崎大師よりも人が少ないようで、平日ならかなり空いているようです。人が少ない分賑やかさはありませんが、写真を撮りたい人にはいいのかもしれません。出店しているお店も少なく、規模が小さいとのことですが、一度行ってみたいと思います。

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