【旅25日目】鹿児島県の知覧特攻平和会館へ、その後熊本へ

日本一周

鹿児島中央駅のネットカフェで朝を迎えます。旅25日目は知覧特攻平和会館に行き、熊本県に移動して熊本駅の近くにあるネットカフェで一泊します。寄るのは知覧特攻平和会館だけで、あとは移動がメインの1日となります。

それでは本日の行程です。

スポンサーリンク

24日目の行程

8:10鹿児島中央駅発
9:00喜入駅着

10:00知覧特攻平和会館

14:00鹿児島中央駅発
22:50熊本駅着

23:00熊本駅のネットカフェで一泊

7:30に鹿児島中央駅の近くにあるネットカフェを出て、駅に向かいます。泊まったネットカフェにはシャワーがなく体が不快ですが仕方ありません。今日は知覧特攻平和会館に行く以外は冷房の効いた車内で移動するだけなので我慢します。泊まったネットカフェはガラガラだったので、トイレの洗面台で頭を洗い体を拭いて、少しでもましな状態にします。

鹿児島中央駅から一旦南に移動し、また戻ってきて北に進むので、鹿児島中央駅にリュックを預けて身軽になります。JRの指宿枕崎線で南の方に降りて行き、10番目の駅の喜入という駅で降ります。
乗車時間は50分です。

鹿児島中央駅を出た時は雨でしたが、電車に乗っているうちに晴れてきました。鹿児島湾を見ながら喜入駅に向かいます。

9時頃に喜入駅に着いてからは、バスで知覧特攻平和会館に向かいます。

事前の下調べではバス停が分かりずらいと書かれていたサイトがあったのですが、駅にバス停までの地図があり難なくバスに乗れました。

街に入ると多くの石灯籠が立っているのが目に入ってきます。

平和会館に近づくと桜並木が続きます。春には桜がきれいに咲くのでしょう。

バスで26分、平和会館に到着です。

知覧特攻平和会館

この地は陸軍の知覧特攻基地の跡地です。終戦間際、知覧は南方への前線基地であったため特別特攻隊が出撃し、439名もの若き命が散っていきました。特攻で散っていった若者達の年齢は17歳から32歳、平均年齢は21年6ヶ月です。

三角兵舎

出撃する直前の特攻隊員たちが寝泊まりした場所です。

知覧特攻平和会館
第二次世界大戦(大東亜戦争)末期の沖縄戦において、特攻という人類史上類のない作戦で敵艦に体当たり攻撃をした特攻隊員の遺品や関係資料を展示しています。

ここは『ホタル帰る 特攻隊員と母トメと娘礼子』という本を読んで知りました。恥ずかしながら、30歳を過ぎても知覧の特攻平和会館を知りませんでした。修学旅行先をここにしている学校もあるようです。中は先人達の遺書や遺影が展示されていて、いろいろなことを考えさせる場所です。

資料館の中では「特攻の母」として知られているトメさんのインタビューを動画で見れました。トメさんとは、陸軍基地の近くで食堂を営んでいた方です。軍の指定の食堂となったことで、特攻隊員の面倒をみたことで「特攻の母」と親しまれていた方です。『ホタル帰る 特攻隊員と母トメと娘礼子』には、特攻隊員の遺書には検閲がかかっていたことや、隊員はボロの零戦をあてがわれていたことなどが書かれていますが、いろいろな方面への配慮があるのでしょう、そういうことはパネルで説明されていませんでした。 

知覧特攻を舞台にした映画「ホタル」の石碑

若くして散っていった彼らの倍近く、自分が生きていることに対して、様々なことを思わずにはいられません。

隣にミュージアム知覧がありますが、あいにく休館日でした(水曜日)。南薩摩特有の民俗と歴史を紹介している博物館で、豊作を願う行事の十五夜ソラヨイや、江戸時代に薩摩藩では禁教であった浄土真宗を弾圧されながらも信仰し続けたかくれ念仏など、南薩摩に伝わる風習や伝承を紹介している博物館です。

バスを待つ間、近くの知覧文化会館でお土産を見ます。知覧茶や黒豚、カツオ関連のお土産があります。また鹿児島県は安納芋や枝豆も有名らしく、そういったものもありました。

バスで喜入駅に戻りJRで鹿児島中央駅に戻ります。

鹿児島中央駅構内の食品街で、ざぼんラーメンに入ります。

鹿児島でも有名なラーメンらしいです。餃子とライスのついた1000円を頼みますが、あっさりしています。麺が太麺に近い丸型でちゃんぽんを食べている感じもします。食べ放題の大根の千枚漬けが席にあります。旅を終えてから、鹿児島出身の人から聞いたことがありますが、鹿児島の飲食店には漬物が置いてあるお店が多いそうです。ラーメン屋や蕎麦屋、うどん屋には決まって漬物がテーブルに置いてあるようです。

腹ごしらえをしてコインロッカーからリュックを取ったら、後は熊本に移動するだけです。鹿児島中央駅から3回の乗り継ぎをして、23時に熊本駅到着の予定です。約9時間の乗車です。隼人駅、吉松駅、人吉駅の3つの駅で、それぞれ1時間ほど次の電車を待ちます。

桜島

桜島があるからでしょうか。電車の窓がかなり汚れています。昨日宮崎県から移動してきた時から煙が出ていて、噴火するんじゃないかと恐怖感を覚えましたが、小さいな噴火は日常的なものらしく、車内では誰一人気にする様子がありません。写真を撮っているのも自分だけでした。

隼人駅

15時頃、隼人駅に着きます。近くのスーパーでビールを買って、飲みながら電車を待ちます。地元の食べ物がないか見ましたが、スーパーにはありませんでした。

駅の待合室には、隼人族と竹に関するポスターのようなものが貼ってありました。隼人族は竹の加工に優れ、特に弓矢をよく作ったらしく、マダケが弓には適していたようです。鹿児島といえば竹の宝庫で、温暖で雨の多い気候が竹を育むのです。中国や台湾から有用な竹が移植され、さまざまな品種が繁茂しています。竹細工の主な物としては、団扇や釣竿、矢や提灯、簾(すだれ)に笊(ざる)、縄に笛(天吹)と、様々なものに加工されます。そんなことが書かれていましたが写真を撮り忘れました。

吉松駅

17時過ぎには、吉松駅に到着します。

ここでも近くの雑貨屋でビールを買って、飲みながらただただ次の電車を待ちます。どこにも大抵アサヒスーパードライとチップスターが置いてあり、旅の電車の待ち時間のおやつの定番になりました。

吉松という町ですが、大正時代に鉄道が開通してから、鉄道の町として栄えたようです。

旅をしていると明治時代や大正時代の展示やパネルを目にすることがあります。興味を持てない時代ですが、ある程度の知識があればこういう展示をもっと楽しめるのになと思います。一度日本史を一通り学び直すのもいいのかもしれません。そんなことを思いました。

鉄道を観た後は、駅に戻ってのんびりします。

吉松駅から人吉駅に向かいます。

18時半頃に、大畑(おこば)駅辺りでしょうか。日本で唯一のループ線とスイッチバックが併設させている所を通ります。

電車の速度を落として車窓をゆっくり見せてくれます。

朝なら雲海が見えることもあるらしいです。

こんな場所があるなんて、事前に知らなかったのでラッキーでした。

人吉駅

19時半頃、人吉駅に到着です。ここでは次の電車を80分ほど待たないといけません。

近くに温泉街があるようで人が結構いました。

人吉という町は、鎌倉時代から続く城下町の名残のある街並みがある、九州の小京都ともいわれている場所です。

温泉も有名みたいで、清流の琉磨川沿いに旅館や公衆浴場が点在し、50を超える源泉があり、肌がつるつるになる美肌の湯としても人気なのだとか。日帰り入浴を楽しめる旅館や施設が充実していて、観光客が多いようです。

駅近くにあるお土産屋が数軒やっているので、覗いてみます。

お土産屋の一軒でお店のご主人と話すことができました。旅館もやっているお土産屋で、80歳を過ぎたご高齢ながらも見た目は70代に見える元気な方でした。駅には椿の絵ときじ馬のタペストリーがありますが、それについて教えてくれました。

椿はこの土地では有名でお土産に描かれることが多く、女の子には宝箱として木の箱があげられていたのだそうです。男の子にはきじ馬という、馬の体に歯車の付いたおもちゃが昔はあげられていて、それが今では郷土品になっているのです。平家の落ち武者がこの地に逃れてきて、生活の糧に作ったのが始まりらしいです。

郷土品には羽子板や相良焼もあるが今では後継者不足で途絶えてしまったのだとか。近くにある球磨川の清流では鮎がよく採れ、30cmの一尺鮎が10月には捕れるようです。鮎の専門家によると、鮎一匹一匹の顔は違い、他の土地の鮎とは違う顔をしている、なんてことも教えてもらいました。人吉では、温泉だけでなく、清流の球磨川でのアユ釣りや川下りやラフティングも人気だとおっしゃっていました。

面白かったのは、球磨焼酎という米焼酎です。地元のもののようで、ガラという特殊な入れ物に入れた焼酎を、チョクというお猪口の小さいものに注いで飲むものらしいです。右端のものがチョクです。お猪口と比べるとその大きさが分かります。40度くらいある焼酎をこのチョクに注いで、ちびりちびり飲むのだそうです。特殊な徳利のような容器のガラも買いたかったのですが、焼酎を飲めない自分には使い道がなかったので辞めました。

21時前に人吉駅を出発して、熊本駅に向かいます。こんな時間に電車に乗るのも、今回の旅では珍しいことです。

23時前にようやく熊本駅に到着です。

市電の路面電車で花畑町へ行きます。信号で止まる電車で少し違和感があります。

ネットカフェの自遊空間に23時半に入店し、この日は終了です。0時までやっているコインランドリーが近くありそこで洗濯をする予定でしたが、時間が遅いので諦めました。そしたら、なんと泊まった自遊空間にコインランドリーがありました。値段も安く、洗濯200円、乾燥30分で100円と格安です。

移動がメインの日でしたが、電車の本数の少ないエリアを何とか無事に通過でき、一安心です。寝床が一番大事なので、ネットカフェに入れてほっとします。降りる駅を間違えたらシャレにならないので、移動中は寝ることができませんでした。

緊張感のある1日でした。と言いつつビールは飲んでいましたが…。そんなこんなで今日の旅は終了です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました