【旅2日目】草薙の剣を祀る熱田神宮と徳川の威信をかけて築かれた名古屋城

日本一周

愛知県岡崎のネットカフェで目を覚まします。旅の2日目は熱田神宮と名古屋城に行き、三重県の伊勢市に向かいます。立ち寄る所は岡崎城、熱田神宮、名古屋城です。それでは本日の行程です。

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2日目の旅の行程

8:30岡崎城、三河武士のやかた

10:35中岡崎駅発
11:31熱田駅着

11:42熱田神宮

13:16熱田駅発
13:25名古屋駅着

14:00名古屋城

15:39浅間町駅発
15:49名古屋駅着

16:37名古屋駅発
18:39山田上口駅着

山田上口駅から歩いて30分くらいの所にあるネットカフェ自遊空間に一泊

旅の初日に泊まったネットカフェのマンボー(2021年現在閉店)は深夜も店内がうるさくて、あまり眠ることはできませんでした。隣のブースからいびきが聞こえ、店員が空いたブースを掃除する音や洗い物をする音が想像以上に大きく、冷房も強くて何度も目を覚ましました。予想通りネットカフェで宿泊となると睡眠が浅くなりそうですが、旅をしていくうちに慣れていくような気もします。

6時前にネットカフェを出て、昨日夕食をとったガストへ。モーニングセットを頼み、温かいスープやコーヒーを飲みながら、今日の予定を確認します。

体ですが、早くも足が痛みだします。ふくらはぎとすねが筋肉痛です。リュックを背負って移動しているので、8キロ分の負荷がかかっているのでしょう。椅子に座って足が休んだ状態になると痛みが出てきますが、歩いている時は段々痛みが無くなり楽になります。筋肉痛もそのうちなくなるでしょう。

ファミレスで温かいものを飲んでまったりしたら、急に猛烈な眠気が襲ってきました。旅2日目の朝にして早くも旅の緊張感がなくなり、気が緩みだします。あまりに眠かったので、予定よりも早い7時半過ぎにお店を出ます。外はあいにくの雨。岡崎城に向けて45分歩きます。

マンホールには岡崎城と五万石と書かれた船が描かれています。「岡崎五万石」という歌にちなんでいるようで、この歌は江戸時代に徳川家康誕生の地として別格の扱いを受けていた岡崎藩の繁栄を歌ったもののようです。

岡崎公園に到着

岡崎公園

岡崎城の隣に龍城(たつき)神社があるので、参拝して御朱印をいただきます。

9時の開館まで30分程時間があるので、それまで静かな園内を散歩します。

緑の多くて散歩にはいい公園です。

苔や芝生の見える道を清々しい朝に歩くのは、気持ちがいいものです。

家康像

若き日の家康と晩年の家康

開館時間になったので、天守閣に入ります。

岡崎城
家康が生まれた城です。桶狭間の戦いの後に家康が岡崎城を奪還して、今川家から独立した城でもあります。5階の展望台からは岡崎市内が一望できます。

館内は撮影禁止なので、どんな展示があったのか忘れてしまいました。八丁味噌の展示や、岡崎は石工が盛んで石灯篭をよく造っていたという展示があったような気がしますが、それは隣にある武士のやかた家康館だったかもしれません。

天守閣の近くには、武士のやかた家康館という資料館があります。家康が生まれてから天下統一するまでの過程と、それを支えた武士を紹介しています。こちらも撮影禁止です。

ここも写真を撮れなかったので中を覚えていませんが、江戸時代の屋台の発達に関する記述がありました。江戸中期になると、火鉢ができたことにより、火を運べ低コストで食べ物を焼くことができるようになり、屋台が発達したことが書かれていました。

武具の展示もあり、日本刀の重さが0.9kgということを知りました。もっと重い物だと思っていましたが、意外と軽いことに驚きました。槍は6mの槍(3kgくらいだったかと)が展示されています。これだけ長いと槍は突くというよりも、振り下ろすもの、叩くものとして使われたことが理解できます。それなりに見所はあったと思うのですが、写真が撮れず記憶に残らなかったので、残念です。

中岡崎駅へ向かって歩いていると、クマゼミの鳴き声が耳に入ってきます。東京では聞けない音で、自分が今西日本にいる実感がしましたが、調べてみたら今や東京にも生息しているようです。「クマゼミは関西の蝉」「北限は神奈川まで」というのも昔の話のようです。そんなクマゼミの声に初めは感動していましたが、段々慣れてくるとボリュームのうるささにうんざりします。

さて、私鉄の愛知環状鉄道の中岡崎駅に着き、ここから岡崎駅へ行ってJRに乗り換えて熱田駅に向かいます。

熱田駅。熱田神宮がある割には小さな駅です。

駅から10分ほど歩いて熱田神宮へ向かいます。

熱田神宮

熱田神宮の東門に来ました。

鳥居をくぐり一歩足を踏み入れると、一気に空気が変わります。木々に囲まれた静かで神聖な心地のよい空気です。

あまりにいい空気で素晴らしい場所だったので、きちんと参拝しようと思い正門から入り直すことにします。

正門

熱田神宮
三種の神器の一つ「草薙神剣」が祀られている神社です。年間約700万人の参拝者が訪れ、古くから「あつたさん」と親しまれています。敷地は広く、古い木々が多い緑の豊かな場所としてもしられています。

戦時中は空襲により、御神体はご無事でしたが、本殿が被災し1955年に復興されました。

大楠

境内には楠が多くあります。

本殿

信長塀

織田信長が桶狭間の戦いで勝利した後に奉納した塀です。土と石灰を油で練り固め、瓦を積み重ねたもので、1560年に造られてから一度も崩れていません。空襲を免れたこの塀は、建築の無事や出世運などのご利益が期待されているようです。三十三間堂の大閣塀、西宮神社の大練塀と並び、日本三大塀の一つといわれています。

熱田神宮は、信長が桶狭間の戦いに行く前に参拝した神社としても知られています。絶体絶命の状況のなか活路を見出し、この場所で祈願して大勝負に臨んだと思うと、なんだかいろいろなことを考えてしまいます。

宝物館

名古屋コーチンがいます。神鶏(神の使い)とされているのでしょう。

宝物館の中は、日本刀や槍・薙刀が展示のほとんどを占めています。姉川の戦いで戦死した真柄十郎左衛門が使ったといわれている「真柄太刀」と呼ばれる大太刀は見ごたえのあるものでした。刃渡り2m以上で通常の刀の約3倍の大太刀です。美しい蒔絵などの重要文化財も見ることができました。

後から知ったのですが、熱田神宮には「きよめ餅」という名物の和菓子があります。こし餡を羽二重餅で包んだ白いお餅で、ふんわりと柔らかいそうです。伊勢神宮の次に格式の高い熱田神宮ですが、伊勢神宮に赤福があるように熱田神宮にはきよめ餅があります。

熱田神宮の境内にあるお休み処のきよめ茶屋で買えるようです。神宮前駅にある店舗や名古屋駅のお土産屋でも買えるようです。下調べが十分でなく、食べる機会がありませんでした。

神宮前商店街

熱田神宮は境内の雰囲気がとても良く素晴らしい場所ですが、外に出るとシャッター街です。シャッター街の一角にはヘルスか何かの風俗店が普通にあります。神聖な場所であり多くの人が訪れる神社の近くに、そういう店があるのは何だかなという感じです。

しかし後から知りましたが、神社やお寺の周辺にそういった店があっても不思議ではなく、むしろあるのが当たり前だったようです。格式の高い神社には古来より多くの参拝客が訪れた訳ですが、参拝した後は「精進落とし」として遊郭で遊ぶ人が多く、神社やお寺の近くには、場合によっては境内の中にそういった所があったそうです。

また精進落としだけでなく、熱田は宿場町だったためそういうお店があったとも考えられます。熱田神宮の周辺の宮宿は東海道でも最大の宿場町であり、武士や町人が集まる繁華街だったため、食事処があり宿があり賭博場があり花街があったのでしょう。

さて、熱田駅に戻り名古屋へ向かいます。乗車時間は10分かかりません。名古屋駅に着き、歩いて名古屋城に向かいます。

名古屋城

名古屋駅から35分ほど歩くと名古屋城が見えてきました。予定では20分くらいで着くはずでしたが、下調べが甘かったようで時間がかかってしまいました。リュックを駅のコインロッカーに預ければいいものを、そんなことにも気づかず背負ったので無駄に疲れてしまいました。それにしても名古屋の道路は広いです。

入口に入ると加藤清正の像があります。大工頭としてわずか3カ月で天守の石垣を造ったと伝えられています。

名古屋能楽堂を通り過ぎて城内へ。

城内は広く歩くのが苦痛にすら感じます。

ここにも清正像。築城の名手といわれる清正は現在の名古屋市中村区の出身です。ついでに猛将と名高く武断派といわれている清正ですが、近年ではどちらかといえば役人タイプの武将だったなんてことがいわれています。

清正が3カ月で造ったといわれる石垣

城内には二之丸庭園があり、茶室もあります。手入れのされたいい雰囲気の庭園です。

庭園を歩いてから天守閣へ向かいます。

それにしても広いです。

名古屋城
江戸時代初期の1612年の完成した城です。関ヶ原の戦いで勝利した家康が、大阪の豊臣方への備えとして築城しました。最新技術を集めた頑固な城で、明治24年の濃尾地震(マグニチュード8.0)にも耐えた城でしたが、米軍の空襲により大天守が焼失しました。

戦国後期の平地に建てる平城ですが、防衛に適した強固な造りの城としても知られています。

金の鯱

名古屋城を見たこの日の感想は、いいものではありませんでした。単なる豪勢な城というイメージしかなく、城の機能性を知ることができませんでした。金の鯱もそんな物造ってどうするのか、普請として諸大名にお金を使わせたかっただけなのか、なんて思いました。わざわざ観に行くだけの価値がある城かと言われれば、う~ん…といったものでした。

しかし、旅が終わってからは興味が増しました。撮った写真を見返してみても分かるのですが、明らかに城の広さが際立っています。いろいろな城に行きましたが、あんなに広い城は大阪城くらいでした。広いといっても、当時は敵の侵入を防ぐ防御施設は今よりも、もっと広かったはずです。

実は凄い城なのではないかと、名古屋城について調べてみると、面白そうなサイトがいくつかありました。そのへんのことも、本を数冊読んで調べてみようと思います。いつになるかは分かりませんが、別館の旅の拾いもので書きたいと思います。

城を出た後はコンビニに寄り甘い菓子パンとコーラを腹に入れ、名古屋駅に戻ります。当初の予定では、徳川園と徳川美術館に行くつもりでしたが、ここから更に40分以上歩くので断念しました。徳川園には旅の10日目に行きました。

疲れも感じていたので、私鉄の浅間町駅から名古屋駅に戻ります。

名古屋駅からは、途中多気駅で乗り換えて三重県へ向かいます。

亀山駅を過ぎた辺りから、水田地帯が現れます。

この長閑(のどか)な素晴らしい景色に見入っていたいところですが、今晩の宿の場所や明日の旅の予定を確認するためスマホを見ます。予定を詰め込むとこうなるのが辛いところです。

山田上口

18:30過ぎに、山田上口駅に到着です。

今夜の寝床の自由空間は駅から歩いて30分の距離です。名古屋から電車の待ち時間含めて3時間ほど座ることができたので、体力は回復しました。

瓦屋根の家が並ぶ道。東京ではなかなか見れません。庭の植木や簾も古き良き日本の家といった感じがしていいものです。

夕暮れ時のきれいな空

旅の醍醐味です。

今夜の寝床に到着です。入店前に近くのスーパーで夕食を買い、食べてから入店します。20時から9時間のナイトパックをとり、明日は5時に店を出ます。

2日目が終わりかなり疲れました。もう少し疲れがなくならないものかと考えたら、リュックをコインロッカーに預ければいいことに気づきました。簡単なことなのに、気づきませんでした。いろいろなことにとらわれていて、余裕がなかったのでしょう。

今日の支出

参考までに、今日使ったお金です。旅の始めしか使ったお金を記録していませんので、載せておきます。

朝食 ガスト:323円
岡崎城:200円
朱印:300円
三河武士のやかた家康館:300円
中岡崎から熱田へ 私鉄:230円
青春18きっぷの1日分:2370円
熱田神宮 御朱印:500円
熱田神宮宝物館:300円
昼ご飯 菓子パンとコーラ:250円
名古屋城 :500円
地下鉄:200円
夕食 スーパーの弁当・酒:980円
ネットカフェ自遊空間(入会費・シャワー代):2272円
合計:8725円

明日は伊勢神宮に参拝します。

次回の記事:【旅3日目】一生に一度は伊勢さん お伊勢参り前半

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