2020年3月3日、青春18きっぷを使って日帰りで茨城県偕楽園の梅まつりに行きました。偕楽園に行く前に、海の見える駅として知られている日立駅に行き、綺麗な景色を楽しみました。その後、水戸駅に移動してからは、常盤神社・偕楽園・弘道館・天狗納豆の展示室などを見ました。
今回は水戸の歴史と文化を紹介します。記事は前半と後半に分けています。
旅の行程
5:40新宿駅発
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8:50日立駅着
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9:16日立駅発
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9:48水戸駅着
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10:25常盤神社
※前半の記事はここまで
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10:45偕楽園
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12:30弘道館
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14:05天狗納豆 納豆展示室
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15:00水戸駅エクセルみなみ
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15:31水戸駅発
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17:56新宿駅着
新宿駅から日立駅へ
5時40分の電車で新宿駅を出発して、日立駅に向かいます。途中、日暮里駅と水戸駅で乗り換えますが、日暮里駅から水戸駅までは2時間乗り換えの必要がないので、座って寝ることができました。
昨日まで河津桜を見に伊豆に行くつもりでしたが、仕事が終わってから桜の開花状況を確認したら、もう既に見頃が終わっていました。急遽、水戸偕楽園の梅まつりを見ることにして、予定を決めていたら、あまり寝ることができなくなってしまいましたが、電車で2時間爆睡できたおかげで、すっかり元気になりました。
旅をした時の状況
世間ではコロナウイルスが蔓延しているということで、テレワークが増え、都心の電車は空いています。青春18きっぷをみどりの窓口で買った時も、普段なら新宿のみどりの窓口は長蛇の列になっているのに、誰も並んでおらずスムーズに買うことができました。
コロナに感染するのではないかという心配は1月の後半から2月がピークで、その時はスーパーでは食料品が品切れになり、ドラッグストアではマスクは勿論、トイレットペーパーや電池が品切れになりました。職場では近くの駅でコロナウイルス感染者が出たとか、その場所がジムだとか、そんな話題ばかり。日に日に感染者が増え、3月の時点で東京でロックダウンが起こるのではないかという話もちらほら出て来て、かなり不安を煽られました。
そんな状況でしたが、まだ会社で休日に県外に出るなとか、外で食事をするなということは言われなかったのもあり、かなり迷いましたが、青春18きっぷで旅をすることにしました。空気感染するかもしれないとメディアで報道されていますが、そうならマスクをしたところで意味がないし、自分が感染するのも時間の問題です。飛沫感染なら、外で何も食べなければいいだろということで、何も食べず、1泊せずに日帰りにするという制限をつけて、旅をすることにしました。
一応、当時は茨城県と静岡県は感染者0と報道していたので(明らかに怪しいですが)、茨城と静岡なら問題ないということにして、両県に行きました。ただ、4月になってからは緊急事態宣言が出ることが決まり旅をするような状況ではなくなったので、3月中にできる限り旅をしましたが、18きっぷを使い切ることができず、1回分残ってしまいました。
そんな訳で偕楽園の梅まつりは日帰りの旅になりましたが、本来は1泊の予定でした。1日目に偕楽園や弘道館を見学して、夕方にあんこう鍋を食べ、夜にライトアップされた偕楽園か弘道館の梅を楽しみ、翌朝始発で日立駅に行って駅から朝日を観て、その後は大洗か那珂湊の方を散策するつもりでした。大洗磯前神社に参拝したり、那珂湊のさかな市場で海鮮丼を食べたり、阿字ヶ浦駅にある酒列磯前神社に参拝したりと、1泊すれば海岸側にも足を延ばした楽しめたのですが、コロナのせいで日帰りの旅になりました。
さて、水戸駅から30分ほど電車に乗って日立駅に到着です。
海の見える駅 日立駅
水戸駅から日立駅までは6駅、乗車時間は約30分。ホームから階段を上り改札出口に向かうと、駅構内から海が見えます。
奥に海を見ながら寛げるカフェがありますが、駅の構内からも綺麗な景色を楽しむことができます。
改札を出て右に曲がると、海が見える展望台があります。
ガラス張りの駅舎から太平洋を一望できる、地元では有名な名所です。あまりの景色の素晴らしさから、駅そのものが観光名所となっています。ここからは朝日が昇るのを見ることもでき、その時間がもっとも美しいといわれています。
右手には絶景天空カフェと呼ばれるSEA BiRDS CAFE(シーバーズカフェ)があります。
店内は全面ガラス張りで、席に着くと目線の高さに水平線があり、素晴らしいオーシャンビューを楽しむことができます。7:00から営業していますが、今回はコロナウイルスが蔓延しているので飲食は辞めておきます。
ずっと眺めていたい綺麗な景色ですが、海面に反射する太陽の光が眩しく、それほど長居ができません。朝日や陽が昇りきった午後の時間帯なら、のんびり寛げそうです。
素晴らしい展望台でした。
折角なので、外に出て駅周辺を少し散歩してみます。
先ほどの展望台の下辺り
後に駅があります。
場所は海岸口になります。
反対には中央口があり、毎年4月上旬に日立桜祭りが開催され、賑やかになるそうです。この年は4月4日・5日に開催されるようで、毎年春の日立市の風物詩である桜まつりでは、平和通りでは通りの一部が夜間歩行者天国となり、夜桜のトンネルを楽しむことができるそうです。
日立駅前から国道6号線まで約1kmをつなぐ平和通りでは、約120本のソメイヨシノが植えられており、日本の「さくら名所100選」にも選ばれていて、満開時には桜のトンネルを歩くことができるのだそうです。
駅構内に戻り、中央口に向かいます。
中央口からは御岩神社に向かうバスが出ています。
御岩神社はパワースポットとして知られている神社で、188の柱をお祀りしている茨城を代表する有名な神社です。日立駅からのバスの本数が少なく、日帰りで参拝するのが難しい神社です。11:35日立駅発のバスに乗れば(12:17着)日帰りで参拝することができますが、それに乗り遅れると参拝できなくなります。
ぷらっとひたち
お土産のある観光案内所です。スイーツやお酒などが売っていますが、昔ながらのご当地ものはあまり置いていませんでした。
さて、電車で水戸駅に戻ることにします。
水戸駅から偕楽園へ
9:48に水戸駅に着き、歩いて偕楽園に向かいます。写真は2015年に電車日本一周した時のものです。
水戸駅から偕楽園までは歩くと30分くらいかかります。
駅構内にあるレンタル傘
こらから東京でも流行るのか気になります。
偕楽園に向かうバスは30分に1本はあり、15分240円くらいで偕楽園に着くようです。
駅の外にあるレンタルサイクル
天気もいいのでバスには乗らず、外を歩きます。水戸駅の北口に出て左に進みます。
橋で線路を渡ると、千波湖沿いのウォーキングコースに入ります。
車の通りがないので歩くのに最適な道です。
2015年の9月に来た時は白鳥や黒鳥が沢山いましたが、今回は一匹ずつ見ただけでした。
湖面から出ている鉄の棒はカモメなどの鳥が止まるもののようです。
橋を渡って偕楽園の方に向かいます。橋の上からは梅林が見渡せます。
時間がないので観に行きませんが、偕楽園の反対側の千波湖の方にも梅林があります。
橋の所にもちょっとした梅が咲いていて綺麗です。
参道に入り、偕楽園に入る前に常盤神社に参拝します。
常盤神社
第2代水戸藩主徳川光圀と第9代藩主徳川斉昭を祀る神社。2代藩主光圀は水戸黄門のモデルとなった人物として、9代藩主斉昭は徳川最後の将軍慶喜の父として知られています。明治元年に偕楽園に両人を祀った祠が建てられたのが常盤神社の始まりとされていますが、明治期は各藩で江戸時代の藩主を祀る神社が創建されるのが流行ったのだそうです。
光圀は時代劇の影響から全国を行脚したイメージがありますが、実際は福島県の忽那、日光、鎌倉、熱海辺りまでしか移動したことがないそうです。当時は綱吉の治世で生類憐みの令が出されていましたが、無視して牛肉や豚肉、羊肉を食した人物としても知られています。
徳川斉昭は一橋派として政治に参与しましたが、井伊直弼との政争に負けて水戸で蟄居することになり、61歳で亡くなりました。諡号が「烈公」とあるように性格が激しく、礼儀に厳しい人物であったようで、寝相が悪かった息子の慶喜が寝る際には枕の両脇に剃刀を立てて寝かせていた、なんて逸話が残されています。
社殿
空襲により焼失し、昭和34年に造営されたものです。
社殿の隣にある梅は、浪華(なにわ)の梅というそうです。
社殿の裏には御神木と狛犬、碑があります。
立派な御神木です。空気が澄んでいて気持ちのよい場所でした。
万世に伝う碑
水戸の砲術・唯心術の伝来と神発流への発展の由来を記した碑と、説明がされています。徳川斉昭はペリーの黒船が来る以前から海防への関心が強く、幕府に大船建造の解禁を再三にわたり提言し、迫り来る外国の脅威に対して軍備の近代化を推し進めることを説いたことが書かれています。
狛犬は備前焼で作られていますが、珍しいそうです。1875年(明治8年)に村人から寄進奉納されたもので、同じ物が大洗磯前神社にも奉納されているそうです。
仰景碑(けいこうひ)
天保年間に飢饉が起きた時に、斉昭の仁徳により餓死を免れた常盤村12戸の農民たちが、烈公の仁徳に感謝し、その恩に報いるために御陰講(みかげこう)を結び、毎年農民たちが寄り集まって君恩報謝の行事を行ったことが記された碑です。明治7年の常盤神社創建の際には、講員たちによって杉苗1000本が奉納されたことも書かれているそうです。
三木神社
徳川光圀の育ての親である三木夫妻を祀っている神社。三木夫妻の子孫の三木啓次郎は、松下電器創業者の松下幸之助が苦労していた若い頃に援助をしたことがあり、松下幸之助から多大な浄財が奉納されて造られたようです。そんな縁から、時代劇の水戸黄門は松下電器の提供となっているのだとか。
境内には椿の花が綺麗に咲いています。
稲荷社
空洞化により伐採した楠
能楽殿
空襲で唯一残った神楽殿を平成に入り能楽殿に改修した建物で、毎年奉納行事が行われています。
梅の盆栽
3千円前後で販売されていました。
東湖神社
家斉の下で活躍した藤田東湖を祀っている神社です。藤田東湖は安政の大地震で母親を助ける代わりに命を落とし、幕末多くの人からその死が嘆かれた人物です。
常盤神社を参拝した後は偕楽園に入ります。
園外にあるお土産屋の店頭では甘酒などを販売していました。若い従業員の人が数名いましたが、地元の名士なのか自治会のお偉いさんなのか、老人が大きな声でもっと気合入れて売り込みをしろと怒鳴っていました。
コロナ禍で東京ではスーパーでもどこでも、客も従業員も声を出すなと散々注意喚起されているというのに…。都会とのあまりの違いに耳を疑いました。
次回に続く
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